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日本語アブストラクト

May 1, 1997 Vol. 336 No. 18

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進行性 B 細胞リンパ腫における MACOP-B と大量化学療法および自家骨髄移植との比較
HIGH-DOSE CHEMOTHERAPY AND AUTOLOGOUS BONE MARROW TRANSPLANTATION COMPARED WITH MACOP-B IN AGGRESSIVE B-CELL LYMPHOMA

A.M. GIANNI AND OTHERS

背景

われわれは,びまん性大細胞性リンパ腫の成人に対する初回またはサルベージ(救済)治療として,化学療法剤 6 剤を逐次的に大量投与した後,骨髄除去治療と骨髄移植を行う療法と,メトトレキサート,ドキソルビシン,シクロホスファミド,ビンクリスチン,プレドニゾン,そしてブレオマイシンの併用(MACOP-B)療法を比較した.

方 法

B 細胞型のびまん性大細胞性リンパ腫の適格患者 98 人を無作為割付けして,MACOP-B(50 人)または大量逐次投与(48 人)のいずれかを行った.割り付けた治療が失敗した場合は,試験デザインによりもう一方の治療へのクロスオーバーを可能とした.

結 果

追跡期間中央値 55 ヵ月後,大量逐次投与を受けた患者は,MACOP-B 療法を受けた患者と比較して,完全奏効率が有意に高く(96% 対 70%,p = 0.001),病勢の進行を認めず(84% 対 49%,p<0.001),再発を認めず(88% 対 70%,p = 0.055),無イベント生存率が有意に高かった(76% 対 49%,p = 0.004).7 年全生存率についても,大量逐次投与に割付けされた群のほうが良好であったが,境界域の有意差であった(81% 対 55%,p = 0.09).

結 論

B 細胞型のびまん性大細胞性リンパ腫患者では,大量逐次投与は,標準用量の MACOP-B より優れている.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 1997; 336 : 1290 - 7. )