April 23, 1998 Vol. 338 No. 17
米国における医師幇助自殺と安楽死に関する全国調査
A NATIONAL SURVEY OF PHYSICIAN-ASSISTED SUICIDE AND EUTHANASIA IN THE UNITED STATES
D.E. MEIER AND OTHERS
米国では医師幇助自殺と安楽死に関する多くの調査があるが,全国的なデータはない.
1996 年,われわれは,医師が患者から自殺幇助または安楽死の要請を受ける可能性が高い 10 の専門領域の医師で層化確率サンプルに基づいた 3,102 人にアンケートを送付した.結果に加重値を与えて全国を代表するデータを得た.
記入ずみのアンケート 1,902 通(回答率,61%)を受け取った.医師の 11%が,現在の法的拘束下では,彼らが薬物を処方することによって進んで患者の死を早めるような状況が存在すると答え,そして 7%は致死的注射を行うだろうと答えた;36%および 24%がそれぞれ,合法的であるならば,そうするだろうと答えた.診察を始めて以来,医師の 18.3%(非加重数,320 人)が患者から自殺幇助の要請を受けたと報告し,11.1%(非加重数,196 人)が致死的注射の要請を受けたと報告した.そのような要請を受けた医師の 16%(非加重数,42 人),または全サンプルの 3.3%が死を早めるために使用される少なくとも 1 枚の処方箋を書いたと報告し,4.7%(非加重数,59 人)が少なくとも 1 回の致死的注射を行ったと述べた.
調査した専門領域で米国ではかなりの割合の医師が,医師幇助自殺および安楽死の要請を受けたと報告し,約 6%がそのような要請に少なくとも 1 回同意したと報告した.