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September 23, 1999 Vol. 341 No. 13

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在胎月齢と喫煙習慣がその後の早産リスクに及ぼす影響
The Influence of Gestational Age and Smoking Habits on the Risk of Subsequent Preterm Deliveries

S. CNATTINGIUS, F. GRANATH, G. PETERSSON, AND B.L. HARLOW

背景

早産の既往歴と母親の喫煙は,早産のリスクの上昇と関連がある.しかしながら,早産したときの在胎月齢がその後の早産の在胎月齢と関連しているかどうか,あるいは喫煙習慣の変化がその後の早産のリスクに影響しているかどうかは不明である.

方 法

今回,われわれは,喫煙習慣,これまでの出産における早期または中期の早産(それぞれ,32 週未満の早産,32~36 週の早産)の既往,およびその後の出産における早期早産または中期早産のリスクとの関連を,スウェーデンにおいて 1983~93 年に女性 243,858 人の人口ベースのコホートを対象として検討した.得られた結果は,早産に関連していることが知られている共変量で補正した.

結 果

前回の出産が早期早産であった女性では,前回の出産が正期産であった女性と比較したときの次回の妊娠における早期早産または中期早産のオッズ比は,それぞれ 12.4(95%信頼区間,9.1~17.0)および 7.1(95%信頼区間,6.0~8.4)であった.前回の出産が中期早産であった女性では,これらのオッズ比はそれぞれ 2.3(95%信頼区間,1.9~3.0)および 5.9(95%信頼区間,5.5~6.3)であった.1 日 1~9 本喫煙していた女性と 1 日 10 本以上喫煙していた女性では,非喫煙女性と比較したときの第二子の早期早産のオッズ比は,それぞれ 1.4(95%信頼区間,1.1~1.7)および 1.6(95%信頼区間,1.3~2.0)であった.これらに対応する中期早産のオッズ比は,1.3(95%信頼区間,1.2~1.4)および 1.5(95%信頼区間,1.4~1.6)であった.妊娠と妊娠のあいだに禁煙した女性では,早期または中期早産のリスクの上昇は認められなかったが,第二子妊娠中に喫煙を開始した女性では,このリスクは妊娠中,継続的に喫煙していた女性と同程度であった.

結 論

後続妊娠における早期早産のリスクは,主に前回の出産が早期早産であった女性で上昇している.さらに,喫煙習慣の変化も早産のリスクに影響を及ぼしている.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 1999; 341 : 943 - 8. )