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July 20, 2000 Vol. 343 No. 3

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分娩時の妊娠女性における B 群溶血性連鎖球菌の迅速な検出
Rapid Detection of Group B Streptococci in Pregnant Women at Delivery

M.G. BERGERON AND OTHERS

背景

B 群溶血性連鎖球菌感染症は,新生児の疾患および死亡の大きな原因の一つである.このような新生児の早期治療には,分娩時妊娠女性での迅速な菌検出法が求められている.

方 法

今回,われわれは,2 種類のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法について,分娩時の妊娠女性に一般的に実施できる B 群溶血性連鎖球菌のスクリーニングとしての効能を検討した.肛門の検体,腟の検体,および腟と肛門の混合検体を,112 例の妊娠女性から採取した:57 例については,破水の前後に検体を採取することができた.これらの検体に対する B 群溶血性連鎖球菌の検査は,従来の PCR 法と蛍光プローブを用いた新しい PCR 法を用いて行うとともに,標準的な選択的肉汁培地で培養する培養法でも実施した.

結 果

腟と肛門の混合検体の培養法では,これらの 112 例の女性のうちの 33 例(29.5%)において,B 群溶血性連鎖球菌の検査結果が陽性であった.2 種類の PCR 法では,これらの 33 例の女性のうちの 32 例から採取した検体で,B 群溶血性連鎖球菌集簇が検出された:残りの 1 例は,破水後に採取した検体で PCR 法の検査結果が陰性であった.培養法の検査結果と比較すると,いずれの PCR 法も,感度は 97.0%で,陰性反応適中度は 98.8%であった.また,2 種類の PCR 法の特異度と陽性反応適中度は,どちらも 100%であった.結果が得られるまでに必要な時間は,新しい PCR 法が 30~45 分間,従来の PCR 法が 100 分間で,培養法は最低でも 36 時間の時間が必要であった.

結 論

分娩中の妊娠女性に対する PCR 法は,破水の前と後のどちらの時点においても,B 群溶血性連鎖球菌集簇を迅速かつ高い信頼性をもって同定することができる.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2000; 343 : 175 - 9. )