The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

February 8, 2001 Vol. 344 No. 6

慢性膵炎と総胆管狭窄症の合併患者における胆管ドレナージ後の肝線維症の退縮
Regression of Liver Fibrosis after Biliary Drainage in Patients with Chronic Pancreatitis and Stenosis of the Common Bile Duct

P. HAMMEL AND OTHERS

背景

総胆管の慢性閉塞は肝線維症と二次性の胆汁性肝硬変の原因となることがある.

方 法

慢性膵炎による総胆管の慢性狭窄の患者 11 例から採取した肝生検の検体を調べた; これらのすべての患者には,外科的な胆管減圧術が実施される前あるいは実施時に肝生検が行われ,その後にもさまざまな臨床的理由によって肝生検が実施されていた.また,これらの患者の追跡調査は,慢性膵炎の治療を受けた 501 例の患者を対象とした前向き研究の一部として行った.2 名の病理学者が,検体の順序を知らされない状態で,0(なし)~ 3(肝硬変)の尺度で,線維症を評価した.

結 果

11 例の患者は全例が男性であった.このうちの 10 例の男性は,アルコール中毒による慢性膵炎であった; 残りの 1 例は特発性の膵炎であった.診断時の年齢の中央値は 38 歳であった.1 回目の肝生検から 2 回目の肝生検までの期間の中央値は 2.5 年(範囲,0.3 ~ 9.0 年)であった.胆管吻合術後に再狭窄が現れた 2 例の患者は線維症の解析から除外した.再狭窄が認められなかった 9 例の患者集団では,2 回目の肝生検の検体から線維症が有意に改善していることが示された(p = 0.01).線維症の改善の程度は,2 例の患者が 2 階級の改善,4 例の患者が 1 階級の改善であった; 残りの 3 例の患者では階級の変化は認められなかった.2 名の病理学者の階級評価は,11 例の患者のうちの 10 例の検体で一致していた.

結 論

慢性膵炎と総胆管狭窄症が合併した患者では,胆管ドレナージの実施後に肝線維症が退縮することがある.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2001; 344 : 418 - 23. )