The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

August 1, 2002 Vol. 347 No. 5

肥満と心不全のリスク
Obesity and the Risk of Heart Failure

S. KENCHAIAH AND OTHERS

背景

過度の肥満は心不全の危険因子であることが認識されている.過体重とより軽度の肥満もリスクがあるかどうかは明らかにされていない.

方 法

フラミンガム心臓研究(平均年齢 55 歳;54%が女性)の参加者 5,881 例を対象とし,体格指数(kg で表示した体重を m で表示した身長の 2 乗で除した値)と心不全発生率との関係を検討した.Cox 比例ハザードモデルを用いて,体格指数を連続変数およびカテゴリー変数として評価した(正常 18.5~24.9;過体重 25.0~29.9;肥満 30.0 以上).

結 果

追跡調査期間中(平均 14 年間),被験者 496 例(女性 258 例,男性 238 例)に心不全が発症した.確立された危険因子で補正後,体格指数が 1 増すごとに,男性では 5%,女性では 7%の,心不全のリスク増加が認められた.体格指数が正常な被験者に比べて,肥満被験者は心不全のリスクが 2 倍であった.女性ではハザード比が 2.12(95%信頼区間 1.51~2.97);男性ではハザード比が 1.90(95%信頼区間 1.30~2.79)であった.体格指数のカテゴリー全体で,心不全リスクの段階的増加が認められた.カテゴリーの増加あたりのハザード比は,女性では 1.46(95%信頼区間 1.23~1.72),男性では 1.37(95%信頼区間 1.13~1.67)であった.

結 論

この地域住民をベースとした大規模なサンプルでは,増加した体格指数は心不全のリスク増加と関連していた.米国における肥満の有病率が高いことを考えると,適切な体重を促進する戦略は,集団における心不全の負荷を減らすことができるかもしれない.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2002; 347 : 305 - 13. )