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November 13, 2003 Vol. 349 No. 20

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痴呆患者の終末期介護と死別が家族介護者に与える影響
End-of-Life Care and the Effects of Bereavement on Family Caregivers of Persons with Dementia

R. Schulz and Others

背景

この 10 年間,家族による介護に関しては集中的に研究されてきたが,終末期介護が痴呆患者の家族介護者に与える影響や,患者の死に対する介護者の反応についてほとんど注意が払われてこなかった.

方 法

標準化された評価手段と構造化された質問票を用いて,痴呆患者が死亡する前 1 年間に患者を介護した家族 217 人が行った介護の種類と程度を評価し,患者の死亡に対する介護者の反応を評価した.

結 果

半数の介護者が,患者の日常生活動作や手段的日常生活動作の補助のために,少なくとも週 46 時間を費やしたと報告した.半数を超える介護者が,自分は 1 日 24 時間「勤務態勢」にあると感じたこと,患者が頻繁に痛みを訴えたこと,介護の必要から仕事を辞めるか減らすかしなくてはならなかったことを報告した.介護者は,痴呆の身内の介護を行っているあいだ,強い抑うつ症状を呈していたが,患者の死亡後には著明な快復を示した.死亡後 3 ヵ月以内に,介護者には臨床上有意な抑うつ症の改善がみられ,1 年以内に,症状の程度が,介護者として働いていたさいに報告した程度よりも有意に低くなっていた.介護者の 72%が,患者の死により自分は解放されたと報告し,90%を超える介護者が,死は患者にとっても苦痛からの解放であったと信じていると報告した.

結 論

痴呆症患者の終末期介護は,家族介護者にとって非常に負担が大きかった.支援や援助活動は患者の死亡前にもっとも必要とされた.患者の死亡前にストレスの多い介護期間が長期にわたって続いた場合,介護者は死亡それ自体に相当な解放感を報告した.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2003; 349 : 1936 - 42. )