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January 6, 2005 Vol. 352 No. 1

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超早産児の 6 歳の時点での神経学的障害と発達障害
Neurologic and Developmental Disability at Six Years of Age after Extremely Preterm Birth

N. Marlow and Others

背景

妊娠 26 週未満での出生は,幼児で,生後 2 年間の神経学的障害と発達障害の有病率が高いことと関連している.

方 法

英国またはアイルランドで,1995 年に妊娠 25 週以前に出生した小児について,小学校低学年の時点で調査を行った.小児は,それぞれ生後 30 ヵ月の時点で評価を受けていた.小児は 6 歳の時点で,標準化された認知・神経学的評価を受けた.障害は,あらかじめ規定した基準に基づいて,重度(介護者への依存を必要とする),中等度,軽度と定義した.

結 果

生存している小児 308 例のうち,241 例(78%)を中央値 6 歳 4 ヵ月で評価した.満期産の同級生 160 例を比較群とした.検査の参照基準を用いた比較では,認知障害(平均より 2 SD 以上低い結果と定義)は,超早産児の 21%にみられたが(標準化データでは 1%),同級生の結果と比較すると,この値は 41%に上昇した.重度,中等度,および軽度の障害の割合は,それぞれ 22%,24%,34%であった.身体障害を伴う脳性麻痺は,30 例(12%)の小児にみられた.生後 30 ヵ月の時点で重度の障害があった小児のうち,86%では,6 歳の時点でも依然として中等度~重度の障害がみられた.一方,生後 30 ヵ月の時点でみられたそれ以外の障害は,6 歳の時点での発達障害を予測するには不十分であった.

結 論

超早産児では,認知・神経学的障害が学童期にも多くみられる.同級生と比較した場合,標準化された基準を用いて認められる程度よりも,障害の程度が大きいことが示される.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2005; 352 : 9 - 19. )