The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

September 29, 2005 Vol. 353 No. 13

重症大動脈弁閉鎖不全症患者における長期血管拡張療法
Long-Term Vasodilator Therapy in Patients with Severe Aortic Regurgitation

A. Evangelista and Others

背景

大動脈弁閉鎖不全症患者では,血管拡張療法により左室の容積と心筋量が減少し,左室機能が改善することがある.このことから,このような治療法を行うことで,大動脈弁置換術の必要性が減少あるいは遅延する可能性が示唆されている.

方 法

血管拡張療法が左室機能に与えうる有用な効果と,大動脈弁置換術の必要性に与える効果を明らかにすることを目的として,左室機能が正常な無症状の重症大動脈弁閉鎖不全症患者 95 例を,ニフェジピン投与(12 時間ごとに 20 mg),エナラプリル投与(20 mg/日),無治療(対照群)のいずれかに,非盲検で無作為に割付けた.

結 果

平均 7 年の追跡期間後,大動脈弁置換術の施行率は群間で類似しており,対照群で 39%,エナラプリル群で 50%,ニフェジピン群で 41%であった(P=0.62).さらに,大動脈弁逆流量,左室の大きさ,左室心筋量,平均左室壁応力,駆出率に関しても,群間に有意差はなかった.弁置換術後 1 年の時点で,3 群いずれにおいても,手術施行患者の左室拡張末期径および収縮末期径は同程度減少し,駆出率は全例で正常であった.

結 論

左室収縮能が正常な無症状の重症大動脈弁閉鎖不全症患者において,ニフェジピンやエナラプリルを用いた長期血管拡張療法では,大動脈弁置換術の必要性が減少したり遅延したりすることはなかった.さらにこのような治療法では,大動脈弁逆流量の減少,左室の大きさの減少,左室機能の改善は得られなかった.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2005; 353 : 1342 - 9. )