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August 11, 2005 Vol. 353 No. 6

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アレンドロン酸投与中の女性における副甲状腺ホルモンの連日投与と周期的投与の比較
Daily and Cyclic Parathyroid Hormone in Women Receiving Alendronate

F. Cosman and Others

背景

アレンドロン酸による長期治療を受けている骨粗鬆症患者に,副甲状腺ホルモン療法が奏効するかどうか,また,短期的な 3 ヵ月周期の副甲状腺ホルモン療法が連日投与と同程度に有効であるかどうかを評価した.

方 法

アレンドロン酸を最低 1 年間服用している骨粗鬆症の女性 126 例を,15 ヵ月間にわたり,アレンドロン酸投与の継続+副甲状腺ホルモン(1-34)を連日皮下投与する群,アレンドロン酸投与の継続+副甲状腺ホルモン(1-34)の連日皮下投与と非投与を 3 ヵ月周期で繰り返す群,アレンドロン酸を単独投与する群のいずれかに,無作為に割付けた.

結 果

2 つの副甲状腺ホルモン療法群で,骨形成指標が急速に上昇した.副甲状腺ホルモン療法を周期的に受けた女性では,副甲状腺ホルモン療法を受けなかった期間に骨形成が減少し,副甲状腺ホルモン療法を受けた期間にふたたび増加した.骨吸収は,2 つの副甲状腺ホルモン療法群で共に増加したが,連日投与群のほうが周期的投与群よりもより吸収率が高かった.連日投与群では脊椎の骨密度が 6.1%増加し,周期的投与群では 5.4%増加した(アレンドロン酸投与群と比較して,それぞれの副甲状腺ホルモン療法群について P<0.001.副甲状腺ホルモン療法群間に有意差は認められなかった).連日投与群の 1 例,周期的投与群の 2 例,アレンドロン酸投与群の 4 例に,脊椎変形の新規発症または悪化が認められた.

結 論

この研究は,副甲状腺ホルモンの投与と非投与を 3 ヵ月周期で行うレジメンでは,副甲状腺ホルモン作用の初期段階(純粋な骨形成の促進を特徴とする)が後期段階(骨リモデリングの活性化)から切り離されることを示唆している.脊椎骨密度の増加には,初期段階がより重要であると考えられる.アレンドロン酸投与後も骨粗鬆症が持続する患者では,副甲状腺ホルモンの連日投与と周期的投与のいずれによっても,脊椎の骨密度が増加する.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2005; 353 : 566 - 75. )