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August 16, 2007 Vol. 357 No. 7

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進展型小細胞肺癌に対する予防的全脳照射
Prophylactic Cranial Irradiation in Extensive Small-Cell Lung Cancer

B. Slotman and Others

背景

化学療法に反応した進展型小細胞肺癌患者に対する予防的全脳照射について,無作為化試験を実施した.

方 法

18~75 歳の進展型小細胞肺癌患者を,予防的全脳照射を施行する群(放射線照射群)と,追加治療を行わない群(対照群)のいずれかに無作為に割り付けた.主要エンドポイントは,症候性脳転移までの期間とした.脳転移を示唆する重大な症状をあらかじめ定義し,その症状が発現した際に頭部 CT または MRI 検査を実施した.

結 果

両群(各 143 例)のベースライン特性はよく類似していた.放射線照射群の患者のほうが,症候性脳転移のリスクが低かった(ハザード比 0.27,95%信頼区間 [CI] 0.16~0.44,P<0.001).1 年以内の脳転移の累積リスクは,放射線照射群で 14.6%(95% CI 8.3~20.9),対照群で 40.4%(95% CI 32.1~48.6)であった.放射線照射に伴い,無作為化後,無病生存期間が中央値 12.0 週から 14.7 週に延長し,全生存期間が中央値 5.4 ヵ月から 6.7 ヵ月に延長した.1 年生存率は,放射線照射群で 27.1%(95% CI 19.4~35.5),対照群で 13.3%(95% CI 8.1~19.9)であった.放射線照射による副作用はあったが,全般的健康状態に対する臨床的に重要な影響はみられなかった.

結 論

予防的全脳照射により,症候性脳転移の発生が減少し,無病生存期間および全生存期間が延長する.(ClinicalTrials.gov 番号:NCT00016211)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2007; 357 : 664 - 72. )