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June 26, 2008 Vol. 358 No. 26

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乳癌に関する多遺伝子,リスク予測,および対象を限定した予防
Polygenes, Risk Prediction, and Targeted Prevention of Breast Cancer

P.D.P. Pharoah and Others

背景

複雑疾患における感受性対立遺伝子調査の新たな発展は,頻度の高い疾患の予防や治療に対する多遺伝子的アプローチの可能性を支持している.

方 法

頻度の高い遺伝的変異に基づいた乳癌リスクに関する知見が,個別化した疾患予防および公衆衛生対策の双方に与える影響を検討した.

結 果

われわれの解析では,よくみられる既知の中等度リスクの対立遺伝子をもとに作成したリスクプロファイルからは,個別化した予防を保証できる判断基準は得られないことが示唆された.しかし,リスクの層別化は,一般集団での疾患予防プログラムにおいては有用となる可能性がある.

結 論

単一で,よくみられる,浸透度の低い遺伝子の臨床での利用は限られている.しかし感受性対立遺伝子は,少数ではあっても,乳癌の高リスク女性と低リスク女性を,とくに集団スクリーニングにおいて識別する可能性がある.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2008; 358 : 2796 - 803. )