The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

January 1, 2009 Vol. 360 No. 1

巨大破骨細胞形成と経口ビスホスホネート製剤による長期療法
Giant Osteoclast Formation and Long-Term Oral Bisphosphonate Therapy

R.S. Weinstein, P.K. Roberson, and S.C. Manolagas

背景

ビスホスホネート製剤は,骨吸収抑制作用があり,骨粗鬆症の治療や予防に広く用いられている.しかし,標的細胞に対するビスホスホネートの作用は依然として謎に包まれている.なぜなら,この療法が有効な患者においても,骨吸収を引き起こす細胞である破骨細胞の数にはほとんど変化がみられないためである.

方 法

年齢 40~59 歳の健常閉経後女性を対象に行われた,骨吸収の抑制を目的とした経口アレンドロネート投与に関する 3 年間の無作為化二重盲検プラセボ対照複数用量試験後に採取された,51 の骨生検検体について検討した.参加者は次の 5 群のいずれかに割り付けられていた:3 年間プラセボを投与する群,3 年間アレンドロネート(1,5,10 mg/日)を投与する群,2 年間アレンドロネート(20 mg/日)を投与し,その後 1 年間プラセボを投与する群.ホルマリン固定非脱灰平滑切片を,骨組織形態計測により評価した.

結 果

破骨細胞数は,アレンドロネート 10 mg/日を 3 年間投与した群でプラセボ群の 2.6 倍増加した(P<0.01).さらに,破骨細胞数は,累積投与量の増加に伴い増加した(r=0.50,P<0.001).増加した破骨細胞の 27%は,表層の骨吸収窩の近くに存在する核濃縮した巨大細胞であった.さらに,20~40 個の核を有する巨大多核分離破骨細胞が,アレンドロネート投与を 1 年間中止したあとに認められた.これらの大細胞の 20~37%で,形態学的特徴および in situ 末端標識の陽性所見の両方からアポトーシスが確認された.

結 論

アレンドロネートによる長期療法は,破骨細胞数の増加と関連しており,その中には,長期にわたるアポトーシスを起こす特徴的な巨大多核分離破骨細胞が含まれている.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2009; 360 : 53 - 62. )