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March 3, 2011 Vol. 364 No. 9

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ClinicalTrials.gov 結果データベース ― 最新情報と重要な課題
The ClinicalTrials.gov Results Database ― Update and Key Issues

D.A. Zarin and Others

背景

ClinicalTrials.gov 臨床試験登録は 2008 年に拡張され,結果の要約を報告するデータベースを備えるようになった.われわれは,結果データベースの構造と内容を要約し,関連する方針の最新情報と,臨床研究の状況への洞察を得るためにデータをいかに利用できるかを示す.

方 法

2009 年 9 月~10 年 9 月に公表されていた ClinicalTrials.gov データを分析した.

結 果

2010 年 9 月 27 日時点で,ClinicalTrials.gov への登録は,毎週新規約 330 件,修正約 2,000 件あり,結果は新規約 30 件,修正約 80 件あった.2010 年 9 月時点に公表されていた試験記録の登録 79,413 件,結果 2,178 件の特徴を検討した.結果記録のサンプルコホートでは,150 件中 78 件(52%)で掲載後 2 年以内に関連する文献が出版されていた.公表されていた結果記録のうち,20%が主要評価項目を 3 項目以上,5%が 6 項目以上報告していた.登録記録の転帰評価項目サンプル 100 件のうち,61%は計画された解析で用いた評価指標の記述に特異性を欠いていたが.結果記録のサンプル 700 件では,1 研究グループあたりの異なる解析集団の数は平均 2.5 であった(中央値 1,範囲 1~25).これらの試験のうち,24%は被験者の 90%以下についての結果を報告していた.

結 論

ClinicalTrials.gov により,これ以外では公表されていない臨床試験の結果を利用することができる.このデータベースによって,進行中あるいは完了した臨床試験をさまざまな観点から検討することができるが,最終的な有用性は,研究者らが正確で詳細なデータを提出することにかかっている.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2011; 364 : 852 - 60. )