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May 24, 2012 Vol. 366 No. 21

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長期作用型可逆的避妊法の有効性
Effectiveness of Long-Acting Reversible Contraception

B. Winner and Others

背景

米国では,意図しない妊娠の割合が他の先進国と比較してかなり高い.その約半数は避妊が失敗したことが原因で,主に避妊法の使用が一貫していなかったり,誤っていたりしたことによる.

方 法

当地域の意図しない妊娠を減らすための方法として,長期作用型可逆的避妊法の使用を促進する目的で,大規模前向きコホート研究を行った.参加者は無料で,自身で選択した可逆的避妊法の提供を受けた.コホート全体,および年齢で層別化したグループ(21 歳未満と 21 歳以上)において,長期作用型可逆的避妊法(子宮内避妊器具 [IUD],インプラント)の失敗率を,その他のよく使用される処方避妊法(経口避妊薬 [ピル],経皮パッチ,腟リング,徐放性メドロキシプロゲステロン酢酸エステル [DMPA] 注射)と比較した.

結 果

解析対象の 7,486 例で,334 件の意図しない妊娠を同定した.100 人年あたりの避妊失敗率は,ピル,パッチ,リングのいずれかを使用した参加者で 4.55 であったのに対し,長期作用型可逆的避妊法を使用した参加者では 0.27 であった(年齢,教育レベル,意図しない妊娠の既往で補正後のハザード比 21.8,95%信頼区間 13.7~34.9).ピル,パッチ,リングのいずれかを使用した参加者のうち,21 歳未満の参加者における意図しない妊娠のリスクは,21 歳以上の参加者のほぼ 2 倍であった.DMPA 注射を使用した参加者,IUD またはインプラントを使用した参加者における意図しない妊娠の割合は,年齢に関係なく同程度に低かった.

結 論

長期作用型可逆的避妊法の有効性は,ピル,パッチ,リングよりも優れており,思春期女性・若年女性においても変わらなかった.(スーザン・トンプソン・バフェット財団から研究助成を受けた.)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2012; 366 : 1998 - 2007. )