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October 3, 2013 Vol. 369 No. 14

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双胎妊娠に対する予定帝王切開と予定経腟分娩との無作為化比較試験
A Randomized Trial of Planned Cesarean or Vaginal Delivery for Twin Pregnancy

J.F.R. Barrett and Others

背景

双胎分娩は,単胎分娩と比較して,周産期の有害転帰のリスクが高くなることと関連している.双胎妊娠において,予定帝王切開によって予定経腟分娩よりも有害転帰のリスクが低下するかどうかは不明である.

方 法

妊娠 32 週 0 日~38 週 6 日の双胎妊娠で,第 1 児が頭位である女性を,予定帝王切開を行う群と,予定経腟分娩で必要に応じて帝王切開を行う群のいずれかに無作為に割り付けた.選択的分娩は妊娠 37 週 5 日~38 週 6 日に予定した.主要転帰は,胎児・新生児死亡または重篤な新生児合併症の複合とし,胎児と乳児を統計的比較の分析単位とした.

結 果

1,398 例(胎児 2,795 例)を予定帝王切開群に,1,406 例(胎児 2,812 例)を予定経腟分娩群に無作為に割り付けた.帝王切開を行った割合は,予定帝王切開群では 90.7%,予定経腟分娩群では 43.8%であった.予定帝王切開群の女性は予定経腟分娩群の女性よりも早期に分娩した(無作為化から分娩までの平均日数 12.4 日 対 13.3 日,P=0.04).予定帝王切開群と予定経腟分娩群とのあいだで,複合主要転帰に有意差は認められなかった(それぞれ 2.2%と 1.9%,予定帝王切開のオッズ比 1.16,95%信頼区間 0.77~1.74,P=0.49).

結 論

妊娠 32 週 0 日~38 週 6 日で第 1 児が頭位である双胎妊娠において,予定帝王切開では,予定経腟分娩と比較して,胎児・新生児死亡や重篤な新生児合併症のリスクに有意な上昇も低下も認められなかった.(カナダ保健研究機構から研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 番号:NCT00187369,Current Controlled Trials 番号:ISRCTN74420086)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2013; 369 : 1295 - 305. )