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August 15, 2013 Vol. 369 No. 7

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早産児に対する非侵襲的人工換気戦略の比較試験
A Trial Comparing Noninvasive Ventilation Strategies in Preterm Infants

H. Kirpalani and Others

背景

超低出生体重児における気管支肺異形成症のリスクを低減するために,臨床医は,より侵襲性の低い様式の気道陽圧を早期に導入して,気管内挿管の実施を最小限にとどめようとしている.

方 法

出生体重 1,000 g 未満かつ在胎 30 週未満の乳児 1,009 例を,生後 28 日間で最初に非侵襲的呼吸補助を行う時点で,2 つの様式,すなわち経鼻間欠的陽圧換気療法(IPPV)と経鼻持続気道陽圧療法(CPAP)のいずれかに無作為に割り付けた.主要転帰は,修正週数 36 週以内での死亡,または気管支肺異形成症を伴う生存とした.

結 果

経鼻 IPPV 群の乳児で十分なデータが得られた 497 例のうち,死亡するか気管支肺異形成症を伴って生存していたのは 191 例(38.4%)であったのに対し,経鼻 CPAP 群では 490 例中 180 例(36.7%)であった(補正オッズ比 1.09,95%信頼区間 0.83~1.43,P=0.56).空気漏れおよび壊死性腸炎の発生頻度,換気補助の実施期間,授乳量が十分になるまでの期間には,治療群間で有意差は認められなかった.

結 論

超低出生体重児において,非侵襲的呼吸補助として経鼻 IPPV を用いても,経鼻 CPAP と比較して修正週数 36 週の時点での気管支肺異形成症を伴わない生存率に有意差は認められなかった.(カナダ保健研究機構から研究助成を受けた.NIPPV ClinicalTrials.gov 番号:NCT00433212,Controlled-Trials.com 番号:ISRCTN15233270)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2013; 369 : 611 - 20. )