The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

年間購読お申込み

日本語アブストラクト

October 16, 2014 Vol. 371 No. 16

Share

Share on Facebook
Facebookで共有する
Share on Twitter
Twitterでつぶやく
Share on Note
noteに投稿する

RSS

RSS

白血病における寛解維持のためのキメラ抗原受容体 T 細胞
Chimeric Antigen Receptor T Cells for Sustained Remissions in Leukemia

S.L. Maude and Others

背景

再発急性リンパ性白血病(ALL)は,積極的治療法が存在するにもかかわらず治療は困難である.CD19 を標的とするキメラ抗原受容体改変 T 細胞は,従来の治療法における多くの制限を克服し,難治性 ALL の患者に寛解をもたらす可能性がある.

方 法

再発または難治性 ALL 患者に,CD19 標的キメラ抗原受容体(CTL019)レンチウイルスベクターを導入した自己 T 細胞を,0.76×106~20.6×106 CTL019 細胞/kg 注入した.治療効果,毒性,血中における CTL019 T 細胞の増殖と残存をモニタリングした.

結 果

小児患者・成人患者計 30 例に CTL019 細胞を注入した.ブリナツモマブ(blinatumomab)に抵抗性の 2 例と幹細胞移植を受けた 15 例を含む 27 例(90%)で完全寛解が得られた.CTL019 細胞は in vivo で増殖し,治療効果が認められた患者の血液,骨髄,脳脊髄液中で検出された.6 ヵ月の時点での無イベント生存率は 67%(95%信頼区間 [CI] 51~88),全生存率は 78%(95% CI 65~95)であり,寛解は維持された.また,6 ヵ月の時点で患者に CTL019 細胞が残存している確率は 68%(95% CI 50~92)であり,患者が無再発 B 細胞無形成にいたる確率は 73%(95% CI 57~94)であった.全例がサイトカイン放出症候群を発症した.重症サイトカイン放出症候群は注入前の疾病負担の大きさと関連し,患者の 27%で認められたが,抗インターロイキン-6 受容体抗体であるトシリズマブが有効であった.

結 論

CD19 に対するキメラ抗原受容体改変 T 細胞療法は,再発および難治性 ALL の治療に有効であった.CTL019 は,幹細胞移植不成功例においても高い寛解率と関連し,24 ヵ月までの寛解の持続が認められた.(Novartis 社ほかから研究助成を受けた.CART19 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT01626495,NCT01029366)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2014; 371 : 1507 - 17. )