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December 31, 2015 Vol. 373 No. 27

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C 型肝炎ウイルス遺伝型 1 型,2 型,4 型,5 型,6 型感染に対するソホスブビル・ベルパタスビル配合錠
Sofosbuvir and Velpatasvir for HCV Genotype 1, 2, 4, 5, and 6 Infection

J.J. Feld and Others

背景

C 型肝炎ウイルス(HCV)に慢性感染した幅広い患者に対する簡便かつ有効な治療レジメンは,満たされていない医療ニーズの一つである.

方 法

HCV 遺伝型 1 型,2 型,4 型,5 型,6 型の C 型慢性肝炎で,代償性肝硬変を有する例を含む未治療患者,既治療患者の両方を対象とする,第 3 相二重盲検プラセボ対照試験を行った.HCV 遺伝型 1 型,2 型,4 型,6 型の患者を,ヌクレオチドポリメラーゼ阻害薬ソホスブビルと NS5A 阻害薬ベルパタスビル(velpatasvir)の固定用量配合錠を 1 日 1 回 12 週間投与する群と,マッチさせたプラセボを 1 日 1 回 12 週間投与する群に 5:1 の割合で無作為に割り付けた.試験実施地域では遺伝型 5 型の保有率が低かったため,遺伝型 5 型の患者は無作為化せず,ソホスブビル・ベルパタスビル群に割り付けた.主要評価項目は,治療終了後 12 週の時点でのウイルス排除(SVR)とした.

結 果

ソホスブビル・ベルパタスビル群 624 例の HCV 遺伝型の内訳は,1a 型が 34%,1b 型が 19%,2 型が 17%,4 型が 19%,5 型が 6%,6 型が 7%であった.患者の 8%が黒人で,19%が肝硬変を有し,32%に HCV 感染に対する治療歴があった.ソホスブビル・ベルパタスビル群の SVR 率は 99%(95%信頼区間 98~>99)であった.ソホスブビル・ベルパタスビル群では 2 例がウイルス学的再発をきたし,いずれも HCV 遺伝型 1 型感染者であった.プラセボ群 116 例で SVR が得られた例はなかった.重篤な有害事象はソホスブビル・ベルパタスビル群の 15 例(2%)で報告され,プラセボ群では報告されなかった.

結 論

HCV 遺伝型 1 型,2 型,4 型,5 型,6 型の,代償性肝硬変を有する例を含む既治療患者,未治療患者の両方で,ソホスブビル・ベルパタスビル配合錠の 1 日 1 回 12 週間の投与により,高い SVR 率が得られた.(Gilead Sciences 社から研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02201940)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2015; 373 : 2599 - 607. )