The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

February 16, 2017 Vol. 376 No. 7

EGFR T790M 陽性肺癌に対するオシメルチニブまたはプラチナ製剤+ペメトレキセド
Osimertinib or Platinum–Pemetrexed in EGFR T790M–Positive Lung Cancer

T.S. Mok and Others

背景

オシメルチニブは,非小細胞肺癌患者の上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)活性化変異と T790M 耐性変異の両方に選択的に作用する EGFR-TKI である.そのような患者におけるオシメルチニブの,プラチナベース療法+ペメトレキセドと比較した有効性は明らかにされていない.

方 法

第 3 相国際共同無作為化非盲検試験で,第一選択の EGFR-TKI 療法後に病勢進行が認められた T790M 陽性進行非小細胞肺癌患者 419 例を,オシメルチニブ(80 mg を 1 日 1 回)の経口投与を行う群と,ペメトレキセド(500 mg/m2)+カルボプラチン(目標曲線下面積 5 [AUC5])またはペメトレキセド+シスプラチン(75 mg/m2)の静脈内投与を 3 週ごとに最大 6 サイクル行い,その後はペメトレキセド維持療法も可能とする群に,2:1 の割合で割り付けた.すべての患者で,第一選択の EGFR-TKI 療法中に病勢進行が認められた.主要エンドポイントは,試験医師の評価による無増悪生存期間とした.

結 果

無増悪生存期間の中央値は,オシメルチニブ群がプラチナ製剤+ペメトレキセド群よりも有意に長かった(10.1 ヵ月 対 4.4 ヵ月,ハザード比 0.30,95%信頼区間 [CI] 0.23~0.41,P<0.001).客観的奏効率も,オシメルチニブ群(71%,95% CI 65~76)がプラチナ製剤+ペメトレキセド群(31%,95% CI 24~40)よりも有意に優れていた(客観的奏効に対するオッズ比 5.39,95% CI 3.47~8.48,P<0.001).中枢神経系(CNS)転移例 144 例における無増悪生存期間の中央値は,オシメルチニブ投与例がプラチナ製剤+ペメトレキセド投与例よりも長かった(8.5 ヵ月 対 4.2 ヵ月,ハザード比 0.32,95% CI 0.21~0.49).グレード 3 以上の有害事象が発現した患者の割合は,オシメルチニブ群(23%)がプラチナ製剤+ペメトレキセド群(47%)よりも低かった.

結 論

第一選択の EGFR-TKI 療法中に病勢進行が認められた T790M 陽性進行非小細胞肺癌患者(CNS 転移例を含む)において,オシメルチニブは,プラチナ製剤+ペメトレキセドと比較して,有意に優れた有効性を示した.(AstraZeneca 社から研究助成を受けた.AURA3 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02151981)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2017; 376 : 629 - 40. )