The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

September 14, 2017 Vol. 377 No. 11

潜因性脳梗塞に対する卵円孔開存閉鎖術と抗血小板療法との比較
Patent Foramen Ovale Closure or Antiplatelet Therapy for Cryptogenic Stroke

L. Søndergaard and Others

背景

潜因性脳梗塞後の再発予防における,卵円孔開存(PFO)閉鎖術の有効性は不明である.われわれは,抗血小板療法を併用する PFO 閉鎖術が,脳梗塞の再発と新規脳梗塞のリスクに及ぼす影響を,抗血小板療法単独と比較検討した.

方 法

潜因性脳梗塞を発症した PFO を有する患者を対象とした多国間試験で,患者を,PFO 閉鎖術と抗血小板療法を併用する群(PFO 閉鎖術群)と抗血小板療法のみを行う群(抗血小板療法単独群)に,2:1 の割合で無作為に割り付けた.ベースラインスクリーニングと 24 ヵ月の時点で脳画像検査を行った.脳梗塞の臨床所見を無作為化後 24 ヵ月以上認めないこと(ここでは脳梗塞の再発が認められた患者の割合として報告)と,新規脳梗塞(臨床的脳梗塞または画像で認められた無症候性脳梗塞)の 24 ヵ月発症率を複合主要エンドポイントとした.

結 果

664 例(平均年齢 45.2 歳)を登録し,そのうち 81%の心房間に中~大の短絡が認められた.追跡期間中央値 3.2 年で,PFO 閉鎖術群 441 例中 6 例(1.4%)と抗血小板療法単独群 223 例中 12 例(5.4%)が臨床的脳梗塞を発症した(ハザード比 0.23,95%信頼区間 [CI] 0.09~0.62,P=0.002).新規脳梗塞の発症率は,PFO 閉鎖術群のほうが抗血小板療法単独群よりも有意に低かったが(22 例 [5.7%] 対 20 例 [11.3%],相対リスク 0.51,95% CI 0.29~0.91,P=0.04),無症候性脳梗塞の発症率に群間で有意差は認められなかった(P=0.97).重篤な有害事象が PFO 閉鎖術群の 23.1%と抗血小板療法単独群の 27.8%で発現した(P=0.22).重篤なデバイス関連有害事象が PFO 閉鎖術群の 6 例(1.4%)で,心房細動が PFO 閉鎖術後の 29 例(6.6%)で発現した.

結 論

潜因性脳梗塞を発症した PFO を有する患者において,その後の脳梗塞のリスクは,PFO 閉鎖術と抗血小板療法を併用した群のほうが抗血小板療法単独群よりも低かったが,PFO 閉鎖術は,デバイス合併症と心房細動の発現率が高いことに関連した.(W.L. Gore and Associates 社から研究助成を受けた.Gore REDUCE 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT00738894)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2017; 377 : 1033 - 42. )