The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

October 5, 2017 Vol. 377 No. 14

濾胞性リンパ腫の初回治療としてのオビヌツズマブ
Obinutuzumab for the First-Line Treatment of Follicular Lymphoma

R. Marcus and Others

背景

リツキシマブベースの免疫化学療法により,濾胞性リンパ腫患者の転帰が改善されている.オビヌツズマブ(obinutuzumab)は,糖鎖改変型タイプ II 抗 CD20 モノクローナル抗体である.われわれは,進行期濾胞性リンパ腫患者において,リツキシマブベースの化学療法とオビヌツズマブベースの化学療法とを比較した.

方 法

患者を,導入療法としてオビヌツズマブベースの化学療法を行う群と,リツキシマブベースの化学療法を行う群に無作為に割り付けた.奏効が認められた患者には,導入療法で投与した抗体による維持療法を最長 2 年間行った.試験医師の評価による無増悪生存期間を主要エンドポイントとした.

結 果

濾胞性リンパ腫患者 1,202 例を無作為化した(各群 601 例).追跡期間中央値 34.5 ヵ月(範囲 0~54.5)の時点で,計画された中間解析により,オビヌツズマブベースの化学療法は,リツキシマブベースの化学療法と比較して,進行,再発,死亡いずれかのリスクが有意に低いことが示された(推定 3 年無増悪生存率 80.0% 対 73.3%;進行,再発,死亡のハザード比 0.66,95%信頼区間 [CI] 0.51~0.85;P=0.001).独立に評価された無増悪生存期間,および他のイベントが発生するまでの期間についても同様の結果であった.奏効率は 2 群で同程度であった(オビヌツズマブ群 88.5%,リツキシマブ群 86.9%).グレード 3~5 の有害事象の頻度は,オビヌツズマブ群のほうがリツキシマブ群よりも高く(74.6% 対 67.8%),重篤な有害事象についても同様であった(46.1% 対 39.9%).死亡にいたった有害事象の発現率は 2 群で同程度であった(オビヌツズマブ群 4.0%,リツキシマブ群 3.4%).もっとも頻度の高かった有害事象は注入に伴う事象であり,試験医師により,主にオビヌツズマブによると判定された事象は 595 例中 353 例(59.3%,95% CI 55.3~63.2),主にリツキシマブによると判定された事象は 597 例中 292 例(48.9%,95% CI 44.9~52.9)で発現した(P<0.001).悪心と好中球減少も頻度が高かった.オビヌツズマブ群の 35 例(5.8%)とリツキシマブ群の 46 例(7.7%)が死亡した.

結 論

オビヌツズマブベースの免疫化学療法と維持療法により,リツキシマブベースの療法と比較して,無増悪生存期間が延長した.オビヌツズマブベースの化学療法では高グレードの有害事象の頻度がより高かった.(F. Hoffmann–La Roche 社から研究助成を受けた.GALLIUM 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT01332968)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2017; 377 : 1331 - 44. )