The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

October 12, 2017 Vol. 377 No. 15

骨粗鬆症女性における骨折予防のためのロモソズマブとアレンドロン酸との比較
Romosozumab or Alendronate for Fracture Prevention in Women with Osteoporosis

K.G. Saag and Others

背景

ロモソズマブ(romosozumab)はスクレロスチンに結合して阻害するモノクローナル抗体であり,骨形成を促進し,骨吸収を抑制する.

方 法

脆弱性骨折を起こしたことのある閉経後骨粗鬆症女性 4,093 例を登録し,盲検下で 12 ヵ月間,ロモソズマブ(210 mg)を月 1 回皮下投与する群とアレンドロン酸(70 mg)を週 1 回経口投与する群に 1:1 の割合で無作為に割り付け,その後は非盲検下で両群にアレンドロン酸を投与した.24 ヵ月の時点での新規椎骨骨折の累積発生率と,主要解析の時点(330 例以上で臨床的骨折 [非椎体骨折と症候性椎体骨折] を確認後)での臨床的骨折の累積発生率を主要評価項目とした.主要解析の時点での非椎体骨折と大腿骨近位部骨折の発生率などを副次的評価項目とした.重篤な心血管有害事象,顎骨壊死,非定型大腿骨骨折の判定を行った.

結 果

24 ヵ月の期間中,新規椎体骨折のリスクは,ロモソズマブ→アレンドロン酸群(6.2% [2,046 例中 127 例])でアレンドロン酸→アレンドロン酸群(11.9% [2,047 例中 243 例])よりも 48%低かった(P<0.001).臨床的骨折は,ロモソズマブ→アレンドロン酸群では 2,046 例中 198 例(9.7%)で発生したのに対し,アレンドロン酸→アレンドロン酸群では 2,047 例中 266 例(13.0%)で発生し,ロモソズマブ投与例ではリスクが 27%低いことが示された(P<0.001).非椎体骨折のリスクはロモソズマブ→アレンドロン酸群でアレンドロン酸→アレンドロン酸群よりも 19%低く(2,046 例中 178 例 [8.7%] 対 2,047 例中 217 例 [10.6%],P=0.04),大腿骨近位部骨折のリスクは 38%低かった(2,046 例中 41 例 [2.0%] 対 2,047 例中 66 例 [3.2%],P=0.02).全有害事象,および重篤な有害事象に群間で偏りはなかった.1 年目に陽性判定された重篤な心血管有害事象は,ロモソズマブ投与例のほうがアレンドロン酸投与例よりも多かった(2,040 例中 50 例 [2.5%] 対 2,014 例中 38 例 [1.9%]).アレンドロン酸の非盲検投与期間中に,顎骨壊死と判定されたイベント(ロモソズマブ→アレンドロン酸群とアレンドロン酸→アレンドロン酸群で各 1 件)と非定型大腿骨骨折と判定されたイベント(それぞれ 2 件と 4 件)が認められた.

結 論

骨折リスクの高い閉経後骨粗鬆症女性において,ロモソズマブ投与を 12 ヵ月間行い,その後アレンドロン酸投与を行ったところ,アレンドロン酸単独投与を行った場合と比較して骨折リスクが有意に低下した.(Amgen 社ほかから研究助成を受けた.ARCH 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT01631214)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2017; 377 : 1417 - 27. )