The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

October 12, 2017 Vol. 377 No. 15

C 型肝炎ウイルス感染と重度腎機能障害を有する患者に対するグレカプレビルとピブレンタスビル
Glecaprevir and Pibrentasvir in Patients with HCV and Severe Renal Impairment

E. Gane and Others

背景

慢性腎臓病(CKD)を有する患者は,有しない患者よりも慢性 C 型肝炎ウイルス(HCV)感染の有病率が高い.CKD を有する患者で,HCV 感染も有する例は,HCV 感染を有しない例よりも末期腎不全に進行するリスクが高い.HCV 感染と進行した CKD の両方を有する患者は,治療選択肢が限られる.

方 法

HCV 遺伝型 1 型,2 型,3 型,4 型,5 型,または 6 型感染と,代償性肝疾患(肝硬変の有無は問わない)を有し,重度腎機能障害または透析依存,あるいはその両方の状態にある成人患者を対象に,NS3/4A プロテアーゼ阻害薬であるグレカプレビルと NS5A 阻害薬であるピブレンタスビルを 12 週間併用する治療の有効性と安全性を評価する目的で,多施設共同非盲検第 3 相試験を行った.患者はステージ 4 または 5 の CKD を有し,HCV 感染に対して治療歴がないか,インターフェロンまたはペグインターフェロン,リバビリン,ソホスブビル,あるいはこれらの併用による治療歴があった.治療終了後 12 週の時点でのウイルス排除(SVR)を主要エンドポイントとした.

結 果

試験に登録した 104 例のうち,遺伝型 1 型感染は 52%,2 型感染は 16%,3 型感染は 11%,4 型感染は 19%,5 型または 6 型感染は 2%であった.SVR 率は 98%(104 例中 102 例,95%信頼区間 95~100)であった.治療中にウイルス学的失敗をきたした患者や,治療終了後にウイルス学的再発をきたした患者はいなかった.患者の 10%以上で報告された有害事象は,瘙痒,倦怠感,悪心であった.重篤な有害事象は 24%で報告された.4 例は有害事象のため早期に試験治療を中止したが,そのうち 3 例では SVR が得られていた.

結 論

グレカプレビルとピブレンタスビルの 12 週間の投与により,ステージ 4 または 5 の CKD と HCV 感染を有する患者で,高い SVR 率が得られた.(AbbVie 社から研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02651194)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2017; 377 : 1448 - 55. )