The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

October 26, 2017 Vol. 377 No. 17

好酸球性慢性閉塞性肺疾患に対するメポリズマブ
Mepolizumab for Eosinophilic Chronic Obstructive Pulmonary Disease

I.D. Pavord and Others

背景

表現型が好酸球型の慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者は,抗インターロイキン-5 モノクローナル抗体メポリズマブの投与により利益を得る可能性がある.

方 法

2 件の第 3 相無作為化プラセボ対照二重盲検並行群間試験において,COPD 患者で,吸入ステロイドベースの 3 剤併用維持療法中に中等度または重度の増悪をきたした例を対象に,メポリズマブ(METREX 試験では 100 mg,METREO 試験では 100 mg または 300 mg)とプラセボとを比較した.投与は 4 週ごとに皮下注射で 52 週間行った.METREX 試験では,好酸球型の患者の修正 intention-to-treat 集団のうち,選別されていない患者を血中好酸球数(スクリーニング時に 150/mm3 以上,または過去 1 年間のいずれかの時点で 300/mm3 以上)で層別化した.METREO 試験では,血中好酸球数が,スクリーニング時に 150/mm3 以上または過去 1 年間のいずれかの時点で 300/mm3 以上の患者のみを組み入れた.中等度または重度の増悪の年間発生率を主要評価項目とした.安全性も評価した.

結 果

METREX 試験では,好酸球型の患者の修正 intention-to-treat 集団(462 例)における,中等度または重度の増悪の平均年間発生率は,メポリズマブ群 1.40/年に対しプラセボ群 1.71/年であった(率比 0.82,95%信頼区間 [CI] 0.68~0.98,補正後の P=0.04).修正 intention-to-treat 集団全体(836 例)では群間に有意差は認められなかった(率比 0.98,95% CI 0.85~1.12,補正後の P>0.99).METREO 試験では,中等度または重度の増悪の平均年間発生率は,メポリズマブ 100 mg 群 1.19/年,メポリズマブ 300 mg 群 1.27/年,プラセボ群 1.49/年であった.メポリズマブ 100 mg 群および 300 mg 群のプラセボ群に対する増悪の率比は,それぞれ 0.80(95% CI 0.65~0.98,補正後の P=0.07),0.86(95% CI 0.70~1.05,補正後の P=0.14)であった.スクリーニング時の血中好酸球数がより多かった患者では,中等度または重度の増悪の年間発生率に対するメポリズマブの効果がプラセボよりも大きいことが明らかになった.メポリズマブの安全性プロファイルはプラセボと同等であった.

結 論

表現型が好酸球型の COPD 患者において,メポリズマブ 100 mg は,プラセボと比較して中等度または重度の増悪の年間発生率が低いことに関連した.この結果は,好酸球性気道炎症が COPD 増悪の一因であることを示唆している.(GlaxoSmithKline 社から研究助成を受けた.METREX 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02105948,METREO 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02105961)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2017; 377 : 1613 - 29. )