The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

November 9, 2017 Vol. 377 No. 19

BRAF 変異陽性の III 期悪性黒色腫における術後補助療法としてのダブラフェニブとトラメチニブの併用
Adjuvant Dabrafenib plus Trametinib in Stage III BRAF-Mutated Melanoma

G.V. Long and Others

背景

BRAF 阻害薬ダブラフェニブと MEK 阻害薬トラメチニブの併用療法により,BRAF V600 変異陽性の進行悪性黒色腫患者の生存期間が延長した.われわれは,BRAF V600 変異陽性の III 期悪性黒色腫を切除した患者において,術後補助療法としてのダブラフェニブ+トラメチニブにより,転帰が改善するかどうかを検討した.

方 法

二重盲検プラセボ対照第 3 相試験で,BRAF V600E または V600K の変異が陽性の III 期悪性黒色腫を完全切除した患者 870 例を,ダブラフェニブ 150 mg 1 日 2 回+トラメチニブ 2 mg 1 日 1 回の経口投与(併用療法 438 例)と,マッチさせたプラセボ 2 錠の投与(432 例)に無作為に割り付け,12 ヵ月間投与した.無再発生存を主要評価項目とした.全生存,無遠隔転移生存,無再発,安全性などを副次的評価項目とした.

結 果

追跡期間中央値 2.8 年の時点で,3 年無再発生存率の推定値は併用療法群 58%,プラセボ群 39%であった(再発または死亡のハザード比 0.47,95%信頼区間 [CI] 0.39~0.58,P<0.001).3 年全生存率の推定値は併用療法群 86%,プラセボ群 77%であったが(死亡のハザード比 0.57,95% CI 0.42~0.79,P=0.0006),この改善の程度は,事前に規定した中間解析における有意差の閾値 P=0.000019 を超えなかった.無遠隔転移生存率と無再発率も,併用療法群のほうがプラセボ群よりも高かった.ダブラフェニブ+トラメチニブの安全性プロファイルは,転移性悪性黒色腫患者に対する併用療法で認められたプロファイルと一致した.

結 論

BRAF V600E または V600K の変異が陽性の III 期悪性黒色腫患者において,ダブラフェニブとトラメチニブの併用による術後補助療法は,プラセボによる術後補助療法と比較して再発リスクが有意に低く,新たな毒性には関連しなかった.(GlaxoSmithKline 社,Novartis 社から研究助成を受けた.COMBI-AD 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT01682083,EudraCT 登録番号 2012-001266-15)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2017; 377 : 1813 - 23. )