The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

November 30, 2017 Vol. 377 No. 22

慢性片頭痛の予防療法としてのフレマネズマブ
Fremanezumab for the Preventive Treatment of Chronic Migraine

S.D. Silberstein and Others

背景

カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)を標的とするヒト化モノクローナル抗体であるフレマネズマブ(fremanezumab)は,片頭痛の予防療法として検討されている.われわれは,慢性片頭痛の予防効果を,フレマネズマブの 2 用量レジメンとプラセボとで比較した.

方 法

第 3 相試験で,慢性片頭痛患者(頭痛が持続時間や重症度を問わず月に 15 日以上あり,片頭痛が月に 8 日以上ある患者と定義)を,フレマネズマブを 3 ヵ月ごとに投与する群(ベースラインで 1 回量 675 mg を投与し,4 週と 8 週の時点でプラセボを投与),フレマネズマブを 1 ヵ月ごとに投与する群(ベースラインで 675 mg,4 週と 8 週の時点で 225 mg を投与),マッチさせたプラセボを投与する群に,1:1:1 の割合で無作為に割り付けた.フレマネズマブとプラセボはいずれも皮下注射で投与した.初回投与後 12 週の時点での,月の頭痛日数(頭痛が連続 4 時間以上持続し,重症度のピークが中等度以上であった日数,または重症度や持続時間を問わず頭痛に対して片頭痛急性期治療薬 [トリプタン系薬またはエルゴタミン製剤] を使用した日数と定義)の平均のベースラインからの平均変化量を主要評価項目とした.

結 果

1,130 例を登録し,376 例をフレマネズマブ 3 ヵ月ごと群,379 例をフレマネズマブ 1 ヵ月ごと群,375 例をプラセボ群に無作為に割り付けた.ベースラインの月の頭痛日数(上述の定義)の平均は,それぞれ 13.2 日,12.8 日,13.3 日であった.月の頭痛日数の平均の減少の最小二乗平均値(±SE)は,フレマネズマブ 3 ヵ月ごと群で 4.3±0.3 日,1 ヵ月ごと群で 4.6±0.3 日,プラセボ群で 2.5±0.3 日であった(プラセボとの比較でいずれも P<0.001).月の頭痛日数の平均が 50%以上減少した患者の割合は,フレマネズマブ 3 ヵ月ごと群で 38%,1 ヵ月ごと群で 41%,プラセボ群で 18%であった(プラセボとの比較でいずれも P<0.001).肝機能異常はフレマネズマブの各群 5 例(1%)とプラセボ群 3 例(<1%)に発生した.

結 論

12 週間の試験で,慢性片頭痛の予防療法としてのフレマネズマブは,プラセボと比較して頭痛発作の頻度が低かった.フレマネズマブの注射部位反応の頻度は高かった.フレマネズマブの長期の効果持続性と安全性については,さらなる研究が必要である.(Teva Pharmaceuticals 社から研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02621931)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2017; 377 : 2113 - 22. )