The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

December 14, 2017 Vol. 377 No. 24

心室頻拍に対するアブレーションとしての非侵襲的心臓放射線照射
Noninvasive Cardiac Radiation for Ablation of Ventricular Tachycardia

P.S. Cuculich and Others

背景

近年の進歩により,心電図イメージングを用いた不整脈の非侵襲的マッピングと,体幹部定位放射線治療(SBRT)を用いた正確なアブレーション照射の非侵襲的施行が可能になった.われわれはこれらの技術を組み合わせて,心室頻拍に対して,カテーテルを用いない電気生理学的ガイドに基づく非侵襲的心臓放射線照射によるアブレーションを行った.

方 法

植込み型除細動器(ICD)によって誘発された心室頻拍中に,解剖学的イメージングと非侵襲的心電図イメージングを組み合わせて,不整脈原性瘢痕領域を標的化した.SBRT のシミュレーション,計画,治療は標準的な技術を用いて行った.覚醒下で 25 Gy の単回照射を行った.ICD で記録された心室頻拍のエピソードを数えて,有効性を評価した.心臓と胸部の連続イメージングにより,安全性を評価した.

結 果

2015 年 4 月~11 月に,高リスクの難治性心室頻拍患者5 例が治療を受けた.非侵襲的アブレーション時間の平均は 14 分(11~18)であった.治療前の 3 ヵ月間に,心室頻拍は 5 例合わせて 6,577 件あった.アブレーション後 6 週間の「ブランキング期間」(アブレーション後の炎症により不整脈が発生する可能性がある期間)に,心室頻拍は 680 件あった.6 週間のブランキング期間後,46 患者月に心室頻拍は 4 件あり,ベースラインから 99.9%の減少を示した.心室頻拍の減少は 5 例全例で認められた.治療に伴う平均左室駆出率の低下は認められなかった.3 ヵ月の時点で,隣接する肺に,軽度の炎症性変化に一致する陰影を認めたが,陰影は 1 年後までに消失した.

結 論

難治性心室頻拍患者 5 例において,電気生理学的ガイドに基づく心臓放射線照射によるアブレーションを用いた非侵襲的治療で心室頻拍の負担が顕著に減少した.(Barnes–Jewish 病院基金ほかから研究助成を受けた.)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2017; 377 : 2325 - 36. )