The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

March 29, 2018 Vol. 378 No. 13

III 期結腸癌に対する術後補助化学療法の期間
Duration of Adjuvant Chemotherapy for Stage III Colon Cancer

A. Grothey and Others

背景

2004 年以降,III 期結腸癌患者では,オキサリプラチンとフルオロピリミジン系薬を 6 ヵ月間併用するレジメンが標準的な術後補助療法となっている.しかし,オキサリプラチンは神経毒性の蓄積を伴うため,治療期間を短縮することで毒性と医療費が軽減される可能性がある.

方 法

FOLFOX(フルオロウラシル,ロイコボリン,オキサリプラチン)または CAPOX(カペシタビン,オキサリプラチン)による術後補助療法を 3 ヵ月間施行した場合の,6 ヵ月間施行した場合に対する非劣性を評価するために,同時に施行した 6 件の無作為化第 3 相試験の,事前に計画した前向きの統合解析を行った.主要評価項目は 3 年無病生存率とした.3 ヵ月間施行の 6 ヵ月間施行に対する非劣性は,ハザード比の両側 95%信頼区間の上限が 1.12 を超えない場合に成立するものとした.

結 果

対象とした 12,834 例で,疾患の再発または死亡が 3,263 件報告された時点で,3 ヵ月間施行の 6 ヵ月間施行に対する非劣性は,試験集団全体では確認されなかった(ハザード比 1.07,95%信頼区間 [CI] 1.00~1.15).短縮レジメンの非劣性は,CAPOX(ハザード比 0.95,95% CI 0.85~1.06)では認められたが,FOLFOX(ハザード比 1.16,95% CI 1.06~1.26)では認められなかった.両化学療法レジメンを統合した探索的解析では,TNM 分類が T1,T2,T3 のいずれかで N1 の癌を有する患者において,3 ヵ月間施行は 6 ヵ月間施行に対して非劣性を示し,3 年無病生存率はそれぞれ 83.1%と 83.3%であった(ハザード比 1.01,95% CI 0.90~1.12).両化学療法レジメンを統合した場合,T4 または N2,あるいは T4N2 の癌を有する患者では,6 ヵ月間施行の無病生存率は 3 ヵ月間施行よりも良好であった(64.4% 対 62.7%,ハザード比 1.12,95% CI 1.03~1.23,優越性の P=0.01).

結 論

FOLFOX または CAPOX による術後補助療法を施行する III 期結腸癌患者において,術後補助療法を 3 ヵ月間施行した場合の 6 ヵ月間施行した場合に対する非劣性は,集団全体では確認されなかった.しかし,CAPOX 療法を受けた患者で,リスクの比較的低いサブグループではとくに,3 ヵ月間の施行は 6 ヵ月間の施行と同程度に有効であった.(米国国立がん研究所ほかから研究助成を受けた.)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2018; 378 : 1177 - 88. )