The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

January 18, 2018 Vol. 378 No. 3

意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症の長期追跡調査
Long-Term Follow-up of Monoclonal Gammopathy of Undetermined Significance

R.A. Kyle and Others

背景

意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症(MGUS)は,50 歳以上の人の約 3%が発症する.

方 法

ミネソタ州南東部に居住する,1960~94 年の期間にメイヨークリニックで MGUS と診断された 1,384 例を検討した.追跡期間中央値は 34.1 年(0.0~43.6)であった.多発性骨髄腫または別の形質細胞性疾患/リンパ性疾患への進行を主要エンドポイントとした.

結 果

14,130 人年の追跡期間中に MGUS の進行は 147 例(11%)で認められ,その割合は対照集団での割合の 6.5 倍(95%信頼区間 [CI] 5.5~7.7)高かった.競合原因による死亡を除いた進行のリスクは,10 年の時点で 10%,20 年の時点で 18%,30 年の時点で 28%,35 年の時点で 36%,40 年の時点で 36%であった.IgM MGUS 患者において,血清遊離軽鎖比(遊離 L 鎖κ/λ比)の異常と血清単クローン性蛋白(M 蛋白)高値(≧1.5 g/dL)の 2 つの有害危険因子が存在することは,20 年の時点での進行のリスクが 55%であることに関連していたのに対し,有害危険因子を 1 つ有する患者では 41%,いずれも有しない患者では 19%であった.非 IgM MGUS 患者において,20 年の時点での進行のリスクは,危険因子を 2 つ有する患者では 30%,1 つ有する患者では 20%,いずれも有しない患者では 7%であった.MGUS 患者の生存期間は,年齢と性別をマッチさせたミネソタ州居住者の対照集団における期待値よりも短かった(中央値 8.1 年 対 12.4 年,P<0.001).

結 論

IgM MGUS 患者と非 IgM MGUS 患者とで,進行のリスクに有意差が認められた.MGUS 患者の全生存期間は,マッチさせた対照集団の期待値よりも短かった.(米国国立がん研究所から研究助成を受けた.)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2018; 378 : 241 - 9. )