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• 心筋梗塞後に突然死を起す時期
  Timing of Sudden Death after Myocardial Infarction

  

  心筋梗塞後，突然死のリスクは最初の 1 ヵ月間がもっとも高く，その後減少する．突然死のリスクは左室駆出率が 30%以下の患者でとくに高かったが，駆出率がより高い患者でも依然として高かった．これらのデータは，もっともリスクの高い患者を対象とした予防対策の実施に役立つであろう．

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• 非小細胞肺癌に対するビノレルビン＋シスプラチン補助化学療法
  Adjuvant Vinorelbine and Cisplatin for Non-Small-Cell Lung Cancer

  早期非小細胞肺癌に対する標準的治療法は，完全切除とその後の経過観察である．この大規模試験では，早期非小細胞肺癌患者において，経過観察と術後化学療法（ビノレルビン＋シスプラチン）を比較した．補助化学療法を追加することで，生存期間が改善することが明らかとなった．
  この試験の有望な結果から，術後化学療法が，腫瘍を外科的に完全切除した早期非小細胞肺癌患者において有益であることが示唆される．

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• 新規発症の 1 型糖尿病の CD3 抗体療法後に必要とされるインスリン投与量
  Insulin Needs after CD3-Antibody Therapy in New-Onset Type 1 Diabetes

  この多施設共同第 2 相プラセボ対照試験では，新規発症した 1 型糖尿病の治療に，CD3 に対するヒト化抗体（ChAglyCD3）を使用した．患者にプラセボまたは ChAglyCD3 のいずれかを 6 日間連続投与し，18 ヵ月間追跡した．インスリンの投与量はプラセボ群で増加したが，ChAglyCD3 群では増加しなかった．β 細胞の残存機能は，ChAglyCD3 群で比較的よく維持されていた．この方法は，新たに 1 型糖尿病と診断された患者で，残存する膵機能を維持するための新しい方法になる可能性がある．

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• HCV 遺伝子型 2 または 3 に対するペグインターフェロン α-2b＋ リバビリンの 12 週投与と 24 週投与の比較
  Peginterferon Alfa-2b and Ribavirin for 12 vs. 24 Weeks in HCV Genotype 2 or 3

  遺伝子型が 2 型または 3 型の C 型肝炎ウイルス（HCV）に感染した患者を，ペグインターフェロン＋リバビリンによる標準の 24 週レジメン，または 4 週の時点で治療が奏効した患者には 24 週ではなく 12 週治療を行うレジメン（可変期間治療）に無作為に割付けた．可変期間治療は，治療への反応が同等で副作用が少なかった．この研究から，治療 4 週後に奏効した患者には 12 週の治療で十分であることが示唆される．

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CURRENT CONCEPTS

• 椎骨脳底動脈疾患
  Vertebrobasilar Disease

  

  虚血性脳卒中の約 20%には後方循環が関与している．正確な診断は遅れることが多く，症状のある患者に精密検査を行っても，必ずしも椎骨脳底動脈疾患が示唆されるとは限らない．この総説では，椎骨動脈，脳底動脈，後大脳動脈の疾患が原因となって起きる一般的な脳卒中について，その原因，典型的な症状，特徴的な所見を説明している．血栓溶解療法と，抗血小板薬または抗凝固薬の予防的使用が推奨されている．

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

• 津波被災後に呼吸窮迫と不全片麻痺を呈した少女
  A Girl with Respiratory Distress and Hemiparesis after Surviving a Tsunami

  

  17 歳のインドネシア人の少女が，大地震のあとに発生した津波に飲み込まれた．少女は海水と泥を飲み込んだが，意識は失わなかった．2 日後，咳嗽を発症した．津波の 2 週間後には，頭痛，悪心，嘔吐を呈した．その 1 週間後に右不全片麻痺と失語症が発現し，地域病院に入院後，数週間で症状が悪化した．少女は米海軍艦艇 Mercy 号に搬送され，評価と治療を受けた．

CLINICAL IMPLICATIONS OF BASIC RESEARCH

• エボラウイルスはいかにして細胞に感染するのか
  How Ebola Virus Infects Cells

  

  最近の研究から，エボラウイルスが細胞に侵入する機序の解明につながる手掛りが得られており，そこから新しい治療戦略が提案される可能性がある．