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• オマーンにおける不活化ポリオウイルスワクチンの少量投与
  Fractional Doses of Inactivated Poliovirus Vaccine in Oman

  ポリオウイルスワクチン接種において，費用的に持続可能な方法を明らかにすることは，依然として困難であり，優先度の高い問題である．この論文では，オマーンの研究者らが，不活化ポリオウイルスワクチンの 1/5 の用量の皮内投与と，標準的な規定量の筋肉内投与とを比較した結果，生後 7 ヵ月の時点でのポリオウイルス全 3 血清型のセロコンバージョン率は，両群で同程度であったことが示された．しかし，抗体価の中央値は少量投与群のほうが規定量投与群より低かった．

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• ナイジェリアで流行しているワクチン由来ポリオウイルス
  Circulating Vaccine-Derived Poliovirus in Nigeria

  弱毒化ポリオウイルス経口生ワクチン株が毒性の強い表現型に戻る現象は，まれではあるが，意義のある発生事象である．ナイジェリアでは，ポリオウイルス 2 型の少なくとも 1 種のワクチン由来クローンに毒性が発現した結果，伝播網が広がり，麻痺症例が増えている．この報告ではポリオ関連疾患の特性と発症率に関して，このワクチン由来クローンと，野生型ポリオウイルス 1 型，3 型とを比較した．ワクチン接種の取組みの向上が，3 血清型すべての制御に有意に貢献していた．これらの結果が，ポリオ根絶への世界的な取組みにおいてもつ意義が考察されている．

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• 静脈瘤出血を合併した肝硬変患者に対する経頸静脈的肝内門脈大循環短絡術の早期施行
  Early TIPS in Cirrhosis with Variceal Bleeding

  治療失敗のリスクが高い肝硬変を有し，静脈瘤急性出血を合併した患者を対象にしたこの無作為化試験において，早期に経頸静脈性肝内門脈大循環短絡術（TIPS）を施行した群では，必要に応じレスキュー治療として TIPS を施行した標準的治療群と比較して，出血コントロール率は高く，死亡率は低かった．

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• 変異 EGFR を伴う非小細胞肺癌に対するゲフィチニブと化学療法の比較
  Gefitinib or Chemotherapy for Non-Small-Cell Lung Cancer with Mutated EGFR

  過去に治療歴のない，変異上皮成長因子受容体（EGFR）を発現している非小細胞肺癌患者を，EGFR キナーゼ阻害薬であるゲフィチニブを投与する群と，カルボプラチン＋パクリタキセルを投与する化学療法群のいずれかに無作為に割り付けた．ゲフィチニブ投与群の奏効率は有意に高く（73.7% 対 化学療法群 30.7%），無増悪生存期間も有意に長かった（中央値 10.8 ヵ月 対 5.4 ヵ月）．したがって，EGFR 変異を伴う小規模サブグループを明確に規定することには，治療上重要な意味がある．

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CLINICAL PRACTICE

• 子宮内膜症
  Endometriosis

  25 歳の健常女性が，月経困難症の悪化，新たに発症した左下腹部痛，性交痛で受診した．月経周期は規則的であり，最終月経は受診の 3 週間前であった．この患者をどのように評価し，治療すべきであろうか？

MECHANISMS OF DISEASE

• 腎臓のリン酸輸送における遺伝的障害
  Genetic Disorders of Renal Phosphate Transport

  この総説では，血清リン濃度を調節する分子機序について解説し，これらの機序の異常がもたらす臨床的結果について述べている．腎臓のいくつかの蛋白質が尿中リン酸の再吸収に関与していることから，これらの蛋白質をコードする遺伝子の変異と，それらによって生じる症候群についてまとめている．

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

• 盲腸の腺癌を呈する男性
  A Man with Adenocarcinoma of the Cecum

  35 歳の男性が，盲腸の腺癌のため外来癌センターを受診した．3 週間前に血便があったという．画像検査で，盲腸の腫瘤と，腹膜および大網の結節が認められた．盲腸の腫瘤の大腸内視鏡生検標本に腺癌が認められた．癌の家族歴はない．治療の意思決定がなされた．