The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

年間購読お申込み
  • 目 次
  • This Week at NEJM.org

    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

January 21, 2010
Vol. 362 No. 3

ORIGINAL ARTICLE

  • Clostridium difficile トキシンモノクローナル抗体による治療
    Treatment with Monoclonal Antibodies against Clostridium difficile Toxins

    Clostridium difficile 感染患者を対象としたこの無作為化試験では,C. difficile のトキシン A とトキシン B に対するモノクローナル抗体をメトロニダゾールまたはバンコマイシンに追加することにより,感染再発率がプラセボに比べて低下した(7% 対 25%).

  • 骨異形成とゴルジ装置
    Skeletal Dysplasia and the Golgi Apparatus

    マウスにおける骨異形成の 1 つに,ゴルジ装置の機能に不可欠な遺伝子の変異によって引き起こされるものがある.ヒトでは,このマウスと相同する遺伝子(オーソロガス遺伝子)の変異により,類似した表現型である軟骨無形成症 1A 型が生じる.

  • 肺気腫における左室充満と気道閉塞
    Left Ventricular Filling in Emphysema and Airflow Obstruction

    この住民ベースの研究では,CT で肺気腫が定量化され,スパイロメトリーで肺機能が評価され,MRI で心臓の容積と機能が評価された.肺気腫率と気道閉塞の重症度はいずれも,左室拡張末期容積,1 回拍出量,心拍出量の減少と直線的に関連した.この影響は,現喫煙者でより顕著であった.

CLINICAL PRACTICE

  • 収縮不全
    Systolic Heart Failure

    高血圧の既往がありかなり以前に心筋梗塞を発症したことのある 74 歳の男性が,労作時呼吸困難のため受診した.診察では,脈拍は 76 拍/分,血圧は 121/74 mmHg であった.頸静脈怒張と下肢の浮腫が認められ,聴診では肺野に異常は認められなかった.心エコー検査で左室拡張がみられ,駆出率は 33%である.この症例をどのように管理すべきであろうか?

MEDICAL PROGRESS

  • ウィリアムズ・ビューレン症候群
    Williams-Beuren Syndrome

    ウィリアムズ・ビューレン症候群は,26~28 個の遺伝子を含む 150 万~180 万塩基対の染色体領域の欠失が原因となる多臓器障害で,微小欠失または隣接遺伝子欠失により引き起こされる.この総説は,ウィリアムズ・ビューレン症候群の生物学に関する最近の理解について述べている.

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 腹痛と側腹部痛を呈する男性
    A Man with Abdominal and Flank Pain

    47 歳の男性が,側腹部の放散痛が 5 週間続いたため入院した.15 年前から間欠的な腹痛と便秘がみられた.男性は中米出身で,入院の 25 年以上前に米国に移住するまで,農村部と都市部に居住していた.腹部 CT で,腎梗塞とみられる異常が認められた.心エコー検査で,血栓を伴う左室瘤が認められた.診断検査が行われた.