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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
March 17, 2011
Vol. 364 No. 11
ORIGINAL ARTICLE
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脊髄髄膜瘤に対する出生前と出生後の修復術の比較
Prenatal vs. Postnatal Repair of Myelomeningocele脊髄髄膜瘤に対して行う出生前の修復術を標準的な出生後修復術と比較したこの試験では,出生前手術群のほうが転帰が優れ,生後 30 ヵ月での精神機能と運動機能が良好であった.しかし,これらの効果はいくつかのリスク上昇を伴った.
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都市部の小児の喘息に対するオマリズマブ(IgE 抗体)
Omalizumab(Anti-IgE)for Asthma in Inner-City Childrenこの試験では,すべての小児にガイドラインに基づく治療を導入することで,2 週あたりの喘息症状発現日数が減少した.オマリズマブ投与により,プラセボと比べて喘息症状発現日数の減少がもたらされた.
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薬剤溶出ステントを用いた PCI 施行後の QOL と冠動脈バイパス術施行後の QOL の比較
Quality of Life after PCI with Drug-Eluting Stents or CABG大規模無作為化試験において,3 枝病変または左冠動脈主幹部病変を有する患者が冠動脈バイパス術(CABG)群と薬剤溶出ステントを用いた PCI 群に割り付けられた.6 ヵ月後と 12 ヵ月後の両時点で,狭心症発作頻度は CABG 群のほうが PCI 群より大きく低下したが,その差は小さかった.
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急性骨髄性白血病に対するシタラビンの用量
Cytarabine Dose for Acute Myeloid Leukemia高用量のシタラビンは,標準用量の最大 30 倍である.高用量であるほど効果は高まるが,毒性も強くなる.この研究では,中用量では高用量と同等の効果がみられたが,毒性はかなり低かった.
SPECIAL ARTICLE
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看護師の配置と入院患者の院内死亡率
Nurse Staffing and Inpatient Hospital Mortality看護師の配置と患者の死亡率について,大規模な大学病院の約 20 万件の入院データを分析した結果,目標を下回る看護師配置と死亡率上昇との関連が認められた.
MEDICAL PROGRESS
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多発性骨髄腫
Multiple Myeloma自家幹細胞移植とサリドマイド,レナリドミド,ボルテゾミブなどの薬物により,骨髄腫の管理は変化し,全生存期間が延長した.この総説は,多発性骨髄腫の生物学的特徴と管理について論じている.
PERSPECTIVE
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新規の併用療法の開発
Development of Novel Combination Therapies将来の標的療法の開発を成功させるには,同一の開発プログラムにおいて,新規の標的製剤を使用する併用レジメンを迅速に評価する柔軟性が必要である.そこで,FDA は薬物の共同開発に関するガイダンス草案を作成した.
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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爪甲色素線条
Melanonychia Striata23 歳の黒人男性が,右母指の爪床から爪先に伸びる,幅 1mm の黒っぽい線を心配している.男性はそれ以外の点では健康である.
CLINICAL PRACTICE AUDIO
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上肢の深部静脈血栓症
Deep-Vein Thrombosis of the Upper Extremities抗凝固療法や血栓溶解療法など,上肢の血栓症に対する標準的な治療戦略について概説する.難治例に対するカテーテル使用や外科的介入についても述べている.
VIDEOS IN CLINICAL MEDICINE
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小児に対する骨内カテーテル留置
Intraosseous Catheter Placement in Children骨内アクセスは,小児に蘇生を施す際の,薬物,晶質液,コロイド,血液製剤の送達手段となる.
CURRENT CONCEPTS VIDEOS
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ポイントオブケア超音波検査診断
Intraosseous Catheter Placement in Children4 編のビデオで,血管アクセスのためのポイントオブケア超音波診断の基本を示す.外傷の評価に焦点を当て,肺と胸腔の胸膜境界面を画像化し,腹部大動脈を視覚化する.
INTERACTIVE MEDICAL CASE
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潜んでいるもの
Lying Lowこの双方向の特集記事では,間欠的な錯乱で救急部を受診した,88 歳の女性の症例を紹介する.