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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

July 28, 2011
Vol. 365 No. 4

ORIGINAL ARTICLE

  • MYO1E 変異と小児期家族性巣状分節性糸球体硬化症
    MYO1E Mutations and Childhood Familial FSGS

    巣状分節性糸球体硬化症は足細胞の障害に起因している.症例の半数以上で分子的原因が不明であり,治療法は明らかにされていない.この研究では,非筋 I 型ミオシンをコードする MYO1E に 2 個の変異が同定されている.

  • Wnt シグナル伝達とデュピュイトラン病
    Wnt Signaling and Dupuytren's Disease

    デュピュイトラン病では線維腫症により手指の屈曲拘縮が生じるが,その原因はほとんどわかっていない.このゲノム研究では,Wnt シグナル伝達経路の異常が原因の一つである可能性が示唆されている.

  • HLA 不適合の腎レシピエントに対する脱感作療法
    Desensitization in HLA-Incompatible Kidney Recipients

    HLA 不適合の患者に対し,移植前に血漿交換と低用量免疫グロブリンの静注による脱感作療法を行い,その生存率を対照群と比較した.脱感作後に生体移植を行うことで,生存上の利益がもたらされた.

  • 2 型糖尿病を有する慢性腎臓病患者に対するバルドキソロンメチル
    Bardoxolone Methyl in CKD with Type 2 Diabetes

    2 型糖尿病と慢性腎臓病を有する成人を,バルドキソロンメチル 25 mg,75 mg,150 mg の 1 日 1 回投与かプラセボに割り付けた.バルドキソロンメチル投与は eGFR の改善に関連しており,この所見は 52 週の投与期間全体を通じて維持されていた.

  • ロタウイルス自然感染による防御効果
    Protective Effect of Natural Rotavirus Infection

    ロタウイルス感染は高い疾患負担の一因となっており,世界では年間に推定 500,000 人が死亡している.インドのヴェールールで行われたこの研究では,小児のロタウイルス再感染率が高く,同じ血清型による感染が多いことが示された.

REVIEW ARTICLES

  • ゲノム医学:微生物のゲノム
    Genomic Medicine: Genomes of Microbes

    ゲノム技術の進歩により,微生物の生態について,病原性か無害かを問わず理解が深まっている.この論文は,ゲノム情報が,微生物感染に対するわれわれの理解と対応に及ぼす計り知れない影響について論じている.

PERSPECTIVE

  • ソーシャルメディアと緊急時の準備対策
    Social Media and Emergency-Preparedness Efforts

    ソーシャルメディアにより,人々の情報伝達方法が,日常生活においても公衆衛生を脅かす災害時においても変化している.こうしたメディアに参加し利用することは,危機管理共同体の災害対応に役立つ可能性がある.

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • 舌の粘液嚢腫
    Tongue Mucocele

    舌の粘液嚢腫

    8 歳の男児が,舌の腫瘤の評価のため紹介されてきた.病変は,4 ヵ月前に認められて以来,大きさが変動していた.ほかの症状はなく,病歴から習慣的に舌を噛むことがわかった.

ORIGINAL ARTICLE VIDEO

  • 感染マウス足細胞における Myo1E
    Myo1E in Infected Mouse Podocytes

    感染マウス足細胞における Myo1E

    高感度緑色蛍光蛋白-Myo1E を含むアデノウイルスベクターに感染させた,生きた分化マウス足細胞を 35 mm シャーレ上で平板培養し,マルチモード全反射照明蛍光顕微鏡により画像化した.

CLINICAL PRACTICE AUDIO

  • グルココルチコイド誘発性骨疾患
    Glucocorticoid-Induced Bone Disease

    この論文は,グルココルチコイドの使用に関連して,低骨密度でなくとも生じうる骨粗鬆症と骨壊死のリスクを概説する.本稿では,リスクを低下させる戦略と,それを裏づけるデータについて論じている.

INTERACTIVE MEDICAL CASE

  • 眠れる巨人
    A Sleeping Giant

    この双方向の特集記事では,腹痛,大量の寝汗,頭部全体に広がる非拍動性の痛み,歯に放散する左上顎痛を呈する 71 歳の女性の症例を紹介する.