- 目 次
-
This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
November 1, 2012
Vol. 367 No. 18
ORIGINAL ARTICLE
-
アタマジラミに対する局所 0.5%イベルメクチンローション
Topical 0.5% Ivermectin Lotion for Head Liceアタマジラミに対する新しい治療が必要とされている.患者 765 例を対象とした 2 件の無作為化対照試験において,局所イベルメクチンの単回塗布の有効性は,第 2 日目に 94.9%,第 15 日目に 73.8%であった.
-
黒色腫に対する BRAF 阻害と MEK 阻害の併用
BRAF and MEK Inhibition in Melanoma転移性黒色腫患者において,BRAF 阻害薬(ダブラフェニブ)と MEK 阻害薬(トラメチニブ)を併用することにより,ダブラフェニブ単剤療法と比較して有意に高い奏効率が得られた.無増悪生存期間中央値は併用群で 9.4 ヵ月であったのに対し,ダブラフェニブ単剤療法群では 5.8 ヵ月であった.
-
米国の正統派ユダヤ教徒コミュニティにおける流行性耳下腺炎の集団発生
Mumps Outbreak in U.S. Orthodox Jewish Communities2009~10 年に 3,502 症例が罹患した流行性耳下腺炎の集団発生は,米国北東部の,正統派ユダヤ教徒の青年男性を中心に起こった.流行性耳下腺炎感染による精巣炎などの合併症は,予防接種を十分に受けていた人よりも,予防接種を受けていなかった人で頻度が高かった.
-
骨粗鬆症の男性におけるゾレドロン酸治療
Zoledronic Acid in Men with Osteoporosisこの多施設共同試験では,骨粗鬆症の男性を対象に,主要エンドポイントを 24 ヵ月間における新たな形態計測学的椎体骨折として,ゾレドロン酸とプラセボとの比較を行った.ゾレドロン酸は椎体骨折リスクの有意な減少と関連していた.
SPECIAL ARTICLE
-
地域および医療圏における医療費支出のばらつき
Local and Regional Variation in Health Care Spending医療費支出には,病院の医療圏(HRR)のあいだで大きなばらつきがあるが,HRR は,より小さな多数の地域病院サービスエリア(HSA)から成る.支出の多い HRR には支出の少ない HSA が含まれることが多く,HRR を対象とした支払い改革の適切性について疑問が生じる.
CLINICAL PROBLEM-SOLVING
-
胸膜炎性胸痛の複合的原因
A Complex Cause of Pleuritic Chest Pain33 歳の男性が,右胸部の疼痛で救急部を受診した.疼痛は 5 日前に出現し,深吸気時と横臥位で悪化した.数週間前から,下肢に軽度の腫脹もみられたという.
MEDICINE AND SOCIETY
-
瀕死の鳥を救うために必要な額は?
How Much to Save a Dying Bird?危険な状態にある生命を救いたいという情熱的な衝動と,科学的データを定量化しなければならないときに求められる冷静さとを心理的に切り離すことが,進化する患者擁護と生物医学的研究の関係を明確化するのに役立つ.
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
-
組織黒変症
Ochronosis大関節関節症を有する 52 歳の男性が,右人工膝関節全置換術のために受診した.既往歴には,大動脈弁狭窄症,外傷後の肩関節置換術などがあった.
INTERACTIVE MEDICAL CASE
-
胸膜炎性胸痛の複合的原因
A Complex Cause of Pleuritic Chest Painこの双方向の特集記事では,右胸部に疼痛を有する,33 歳の男性の症例を紹介する.NEJM.org でご自身の診断・治療技術を試してください.
PERSPECTIVE SLIDE SHOW
-
癌検診の広告
Cancer Screening Ads公衆衛生治動では,何十年ものあいだ,癌検診受診を呼びかけるための強力なマーケティングツールとして,印刷物,郵便切手,そして現在ではオンラインを使って,インパクトのある広告を行ってきた.人々は,情報に基づいてみずから意思決定するために,検診の利益と害について認識を深める必要がある.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
-
肥満の薬理学的治療
Pharmacologic Treatment of ObesityJerry Avorn 博士が,2 つの減量薬の FDA による最近の承認について論じている.
ANNIVERSARY
-
助産学の現場における 200 年の進歩
Two Hundred Years of Progress in the Practice of Midwifery医学において,過去 200 年間で産科学ほど驚異的な進歩を遂げた専門領域はない.この総説では,過去 2 世紀における妊娠の解明,診断,管理の進歩について論じている.