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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

July 19, 2012
Vol. 367 No. 3

ORIGINAL ARTICLE

  • 限局性前立腺癌に対する治療と経過観察との比較
    Treatment or Observation for Localized Prostate Cancer

    700 例以上の男性が,PSA 値上昇に基づいて前立腺癌と診断され,根治的前立腺全摘除術または経過観察に割り付けられた.中央値 10 年の後,全死因死亡率と前立腺癌死亡率に群間で有意差は認められなかった.

  • ANCA 関連血管炎の異なるサブグループ
    Distinct Subgroups of ANCA-Associated Vasculitis

    この研究では,抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎の病因には遺伝学的要素があることと,多発血管炎を伴う肉芽腫症と顕微鏡的多発血管炎とのあいだには遺伝学的な差異があることが確認された.

  • HIV-1 感染症進行の抑制
    Inhibition of HIV-1 Disease Progression

    HIV-2 感染患者は,HIV-1 感染患者よりも AIDS への進行が遅いことが知られている.ギニアビサウで約 20 年間追跡されたコホートで,HIV-2 感染が HIV-1 感染に先行した患者は,HIV-1 単独感染患者よりも AIDS への進行が遅かった.

  • 小児の卵アレルギーに対する経口免疫療法
    Oral Immunotherapy for Egg Allergy in Children

    卵アレルギーは,小児によくみられる困難な問題である.この試験では,卵蛋白を漸増投与する経口治療によって,卵アレルギーが判明している児の約 4 人に 1 人が,アレルギー症状を起こすことなく卵を食べられるようになることが明らかになった.

  • 短報:ヒト成人肺の成長を示す所見
    Brief Report: Evidence for Adult Lung Growth in Humans

    外科的切除により組織を除去したあとの成人の肺の成長に関するデータには矛盾があった.この症例は,こうした現象が起こりうることの合理的な証拠である.

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 難治性の嘔吐を呈した男性
    A Man with Intractable Vomiting

    34 歳の男性が,飲酒をやめさせようと妻が男性に粉剤を与えた後,腹痛と嘔吐が発現したため救急部を受診した.その物質が同定され,診断検査が行われ,管理に関する意思決定がなされた.

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • 外傷性外転神経麻痺
    Traumatic Abducens Nerve Palsy

    外傷性外転神経麻痺

    73 歳の女性が,顔面の左側を下にして転倒した後,複視が発現したため受診した.女性は,意識は失わなかった.

CLINICAL PRACTICE AUDIO

  • 良性前立腺肥大と下部尿路症状
    Benign Prostatic Hyperplasia and Lower Urinary Tract Symptoms

    下部尿路症状は,高齢男性の半数以上にみられる.不快な症状に対する選択肢は,α アドレナリン受容体遮断薬,5α 還元酵素阻害薬,ホスホジエステラーゼ 5 阻害薬療法,抗ムスカリン療法などである.

VIDEOS IN CLINICAL MEDICINE

  • 新生児陰茎包皮環状切除術
    Neonatal Circumcision

    新生児陰茎包皮環状切除術は,施行頻度の高い外科手技の一つである.このビデオでは鉗子を用いて行う環状切除術を実演する.

PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW

  • 幇助死における医師の役割
    The Physician's Role in Assisted Dying

    Lisa Lehmann が,終末期患者の幇助死の合法化と,医師が幇助において果たす役割について論じている.

INTERACTIVE MEDICAL CASE

  • 失って
    At a Loss

    この双方向の特集記事では,5 年前にルーワイ胃バイパス術を受け,悪心,心窩部痛,倦怠感,頭痛が 8 ヵ月間続く 31 歳の女性の症例を紹介する.

ANNIVERSARY

  • 薬剤リスク評価の 2 世紀
    Two Centuries of Assessing Drug Risks

    薬剤リスク評価の 2 世紀

    医学の歴史は大部分が薬剤に関するもので,明らかになっていくリスクと利益の継続中の物語であるといえる.本誌は,無作為化比較試験が体系的に利用されるようになるはるか以前に創刊されて以来,薬剤の安全性に関する理解の進展を記録してきた.

  • 向上する
    Getting Better

    向上する

    ドキュメンタリービデオで,NEJM の長い歴史のあいだに起きた,医学の進歩に関する注目すべき 3 つの出来事を検討する.それは研究,臨床診療,患者ケアと,医療が過去 200 年間にいかに向上し続けたかについての報告である.