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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

August 30, 2012
Vol. 367 No. 9

ORIGINAL ARTICLE

  • アルツハイマー病における臨床変化とバイオマーカーの変化
    Clinical and Biomarker Changes in Alzheimer's Disease

    常染色体優性遺伝性アルツハイマー病の原因となる遺伝子変異を有する成人コホート集団の研究において,認知症発症の数十年前から出現する脳脊髄液中のバイオマーカーの異常と神経画像検査の異常が同定された.

  • 急性骨髄性白血病に対する同種移植におけるドナーの KIR 受容体発現
    Donor KIR Receptor Expression in Allogeneic Transplants for AML

    KIR2DS1 を発現している HLA-C 不適合のドナーから骨髄移植を受けた急性骨髄性白血病患者では,HLA-C 不適合がなく,KIR2DS1 を発現していないドナーから移植を受けた患者よりも,転帰が良好であった.

  • ラクナ梗塞におけるアスピリンへのクロピドグレル併用
    Clopidogrel Added to Aspirin in Lacunar Stroke

    症候性ラクナ梗塞を最近発症した患者 3,020 例を対象としたこの無作為化試験では,アスピリンにクロピドグレルを併用しても脳卒中の再発リスクは減少しなかったが,出血のリスクが上昇した.

  • ワルデンシュトレーム・マクログロブリン血症における MYD88 変異
    MYD88 Mutations in Waldenström's Macroglobulinemia

    ワルデンシュトレーム・マクログロブリン血症は,リンパ形質細胞性リンパ腫の一種である.遺伝子解析によって,患者の 90%以上で,MYD88 に頻度の高い変異(L265P)が認められた.この変異は NF-κB を活性化させるとみられる.

  • 短報:ミズーリ州におけるフレボウイルスと熱性疾患
    Brief Report: Phlebovirus and Febrile Illness in Missouri

    ミズーリ州の患者 2 例における熱性血小板減少症候群の原因として,新規のフレボウイルスが同定された.このウイルスにもっとも近縁であるのが,最近報告された,中国における出血熱に関連するフレボウイルスである.

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 有痛性筋痙攣と反射亢進を呈する女性
    A Woman with Painful Muscle Spasms and Hyperreflexia

    60 歳の女性が,徐々に進行する両下肢の有痛性筋痙攣,脱力,反射亢進のため入院した.脳と脊椎の画像検査で実質の異常は認められなかった.診断検査が行われた.

PERSPECTIVE

  • 2012 年の流行性百日咳
    Epidemic Pertussis in 2012

    米国疾病対策予防センター(CDC)によると,米国は,過去 50 年間に報告された百日咳のなかで,最大規模となる可能性のある集団発生を現在体験している.理論上はワクチンで予防可能なこの疾患が,なぜ増加しているのであろうか?

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • 随意性眼振
    Voluntary Nystagmus

    随意性眼振

    53 歳の女性は,小児早期から随意性眼振(随意性眼球粗動とも呼ばれる)を起こすことができた.女性がこの能力を身につけたきっかけは演劇のクラスで,眼を小刻みに揺らすと舞台であがるのを克服できることに気づいたことからであった.

ORIGINAL ARTICLE VIDEO

  • アルツハイマー病におけるアミロイドβ 沈着
    Amyloid-Beta Deposition in Alzheimer's Disease

    アルツハイマー病の発症予測年齢の 15 年以上前から,線維化したアミロイド β 沈着を,尾状核,前頭葉,側頭葉,頭頂葉,後頭葉に確認することができる.NEJM.org で,アミロイド β 沈着を示すビデオをご覧いただけます.

CLINICAL PRACTICE AUDIO

  • 心血管植込み型電子機器の感染
    Infections of Cardiovascular Implantable Electronic Devices

    心臓の植込み型電子機器が一般的になるにつれ,感染(通常ブドウ球菌に起因)の頻度も高まっている.治癒のためには,抗菌薬治療に加えて,機器の完全な摘出が必要であり,これは感染の徴候がジェネレーターポケット部に限局している患者にも当てはまる.

VIDEOS IN CLINICAL MEDICINE

  • 新生児陰茎包皮環状切除術
    Neonatal Circumcision

    新生児陰茎包皮環状切除術は,施行頻度の高い外科手技の一つである.このビデオでは,鉗子を用いて行う環状切除術を実演する.

PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW

  • HIV-AIDS の今後
    The Future of HIV-AIDS

    Chris Beyrer 博士が,AIDS 流行の抑制における科学の進歩と,残された障害について論じている.

ANNIVERSARY

  • 向上する
    Getting Better

    向上する

    ドキュメンタリービデオで,NEJM の長い歴史のあいだに起きた,医学の進歩に関する注目すべき 3 つの出来事を検討する.それは研究,臨床診療,患者ケアと,医療が過去 200 年間にいかに向上し続けたかについての報告である.