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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

July 4, 2013
Vol. 369 No. 1

This Week in the JOURNAL

ORIGINAL ARTICLES

  • 脳梗塞または一過性脳虚血発作に対するクロピドグレルとアスピリンの併用
    Clopidogrel with Aspirin in Stroke or TIA

    軽症脳梗塞または一過性脳虚血発作(TIA)の患者を対象としたこの試験では,発症後 24 時間以内にクロピドグレルとアスピリンを投与した場合,アスピリン単独と比較して,発症後 90 日間の脳梗塞リスクが低下した.

  • 腎移植における拒絶反応の非侵襲的検査
    Noninvasive Testing for Rejection in Kidney Grafts

    腎移植における急性拒絶反応を診断するための非侵襲的な方法が必要とされている.この試験では,同種腎移植レシピエントの尿中細胞の mRNA を前向きに測定した.3 遺伝子から算出する特性が,急性細胞拒絶反応の診断と予後予測に用いることができると考えられる.

  • 慢性リンパ性白血病に対するイブルチニブ
    Ibrutinib in Chronic Lymphocytic Leukemia

    イブルチニブは,正常な B 細胞活性化経路の成分の 1 つであるブルトン型チロシンキナーゼを阻害する.イブルチニブにより,難治性の慢性リンパ性白血病患者の 71%で奏効が得られた.

  • 子宮平滑筋腫のゲノム所見
    Genomic Findings in Uterine Leiomyoma

    一部の平滑筋腫には,クロモスリプシスを示唆する染色体再構成が認められる.クロモスリプシスは,複雑な染色体再構成の形成が関わる過程である.同一女性から得られた腫瘍はクローン的に関連していることが,3 つの検体で証明された.

  • VPS45 の変異と好中球機能
    Mutations in VPS45 and Neutrophil Function

    5 家族の小児 7 例で,エンドソーム系の膜輸送を制御する液胞蛋白選別に関連する遺伝子 VPS45 に,ホモ接合性変異が同定された.この 7 例のうち 5 例は,重症感染症のため死亡した.

GLOBAL HEALTH

  • メンタルヘルスと世界的課題
    Mental Health and the Global Agenda

    この論文では,メンタルヘルスが世界規模で健康全般に及ぼしている影響について概説している.著者らは,資源の限られた国で,精神疾患の同定と治療の向上を可能にする修正を提案している.

PERSPECTIVE

  • 英国国民保健サービスの存続は可能か?
    Can England's NHS Survive?

    公的部門の緊縮財政,管理部門の再編成,1 つの病院でみられた不備に対する調査が,英国国民保健サービスを危機に陥れた.英国国民保健サービス設立の礎となった基本原則を変更することなく,この危機を解決することは可能であろうか?

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • 寒冷凝集素に関連した皮膚壊死
    Cutaneous Necrosis Associated with Cold Agglutinins

    寒冷凝集素に関連した皮膚壊死

    31 歳の女性が,数日間で鼻,両耳,両下肢に複数の壊死性皮膚病変が出現したため受診した.病変は,最初は紅斑性の青みがかった斑で,すぐに水疱化し,その後肥厚した壊死性斑へと進行した.

CLINICAL PROBLEM-SOLVING VIDEOS

  • 経胸壁心エコー画像
    Transthoracic Echocardiographic Images

    経胸壁心エコー画像

    2 編のビデオで,カラードプラー心エコーによる心尖部三腔像を示す.僧帽弁弁尖の肥厚,軽度大動脈弁閉鎖不全,重症僧帽弁閉鎖不全症が認められる.

INTERACTIVE MEDICAL CASE

  • 移動性多発関節痛を有する患者
    A Patient with Migrating Polyarthralgias

    この双方向性の特集記事では,右足に疼痛と腫脹をきたし,自然に消退したが,その後新たに両膝関節と股関節部に疼痛と腫脹が発現した 28 歳の女性の症例を紹介する.NEJM.org でご自身の診断・治療技術を試してください.

PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW

  • 認知バイアスと診断上の誤り
    Cognitive Bias and Diagnostic Error

    Pat Croskerry が,認知バイアスの広まりと,正確な診断を行うために認知バイアスを防ぐ方法について論じている.