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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

March 19, 2015
Vol. 372 No. 12

This Week in the JOURNAL

ORIGINAL ARTICLES

  • 皮膚感染症に対するクリンダマイシンとトリメトプリム・スルファメトキサゾールとの比較
    Clindamycin vs. TMP-SMX for Skin Infections

    単純性皮膚感染症は,外来でよくみられる臨床的問題である.この無作為化対照試験では,単純性の蜂窩織炎または膿瘍に対する外来治療として,クリンダマイシンと,トリメトプリム・スルファメトキサゾール(TMP-SMX)の比較が行われた.

  • クローン病における SMAD7 の抑制
    Suppressing SMAD7 in Crohn’s Disease

    クローン病の慢性炎症の少なくとも一部は,SMAD7 の発現量が高くなることで生じる TGF-β1 のシグナル伝達抑制に起因している.この試験では,SMAD7 mRNA のアンチセンス阻害薬であるモンジャーセンにより,一部の患者で寛解が誘導されることを示している.

  • 成人における肺炎球菌多糖体ワクチン
    Pneumococcal Polysaccharide Vaccine in Adults

    84,000 例超のオランダ人成人を対象としたこの二重盲検プラセボ対照試験では,13 価肺炎球菌結合型ワクチンによって,肺炎球菌感染症は予防されるが,全般的な市中肺炎は予防されないことがわかった.

  • 脳マラリアの小児における脳腫脹と死亡
    Brain Swelling and Death in Children with Cerebral Malaria

    サハラ以南のアフリカでは,マラリアによる死亡率・有病率が非常に高い.マラウイから,小児における脳マラリアの発症機序を評価した結果が報告されている.

REVIEW ARTICLE

  • 線維症 ― 臓器の損傷と不全への経路
    Fibrosis ― A Pathway to Organ Injury and Failure

    線維症は,炎症反応の結果として発症する.線維性組織が過剰になると,種々の臓器系に多様な病態生理学的影響が及ぶ可能性がある.線維症の根本的機序と,治療へのアプローチが概説されている.

MEDICINE AND SOCIETY

  • ジェネリックのインスリンがない理由とは?
    Why Is There No Generic Insulin?

    米国の 600 万人の糖尿病患者がインスリンを使用しているが,インスリンは 1921 年に発見されたにもかかわらず,ブランド製剤しか利用できない.100 年近く前に発見された薬剤を,いまだに低価格のジェネリックとして利用できない理由が,政策と診療に影を落としている.

PERSPECTIVE

  • エボラに罹患してもなおエボラとたたかう
    Having and Fighting Ebola

    Craig Spencer は,ギニアでエボラ患者を治療する際,あらゆる予防策を講じていたにもかかわらず,昨年 10 月にエボラ出血熱のため入院した.人道主義者として母国に迎えられるどころか,肝機能が低下し,婚約者が隔離されたというのに,中傷を浴びた. 

Videos, Images, and Multimedia

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • 鼻の蝿蛆症
    Nasal Myiasis

    慢性鼻副鼻腔炎を有する 65 歳の男性が,鼻出血が 7 日間続いたため受診した.男性はヒト免疫不全ウイルス(HIV)と C 型肝炎ウイルスに重複感染していたが,抗レトロウイルス薬の投与は受けていなかった.男性は,受診の 2 日前に,鼻孔から蛆が出てくるのを見た.経鼻的内視鏡検査の所見を動画で示す.

VIDEOS IN CLINICAL MEDICINE

  • 個人防護装備の着脱
    Putting On and Removing PPE

    個人防護装備の着脱

    個人防護装備(PPE)は,感染性物質に曝露するリスクがある場合に, 皮膚や粘膜を病原体への曝露から保護するために使用される.この動画では,PPE の着脱法を実演する.

  • クローン病治療の突破口?
    Treatment Breakthrough for Crohn’s Disease?

    クローン病治療の突破口?

    慢性炎症性疾患であるクローン病に対する現行の治療は,感染および癌のリスクが上昇する可能性があり,患者の 1/3 には無効である.より有望な治療法が開発される兆しはあるのだろうか? 新しい研究の知見が,短い動画にまとめられている.

  • PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW

    • 人種格差に取り組む
      Addressing Racial Disparities

      Mary Bassett が,黒人アメリカ人で健康転帰が不良となる要因と,人種格差を縮小するために医師ができることについて論じている.