- 目 次
-
This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
May 5, 2016
Vol. 374 No. 18
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
-
心停止に対するアミオダロン,リドカイン,プラセボの比較
Amiodarone, Lidocaine, or Placebo in Cardiac Arrestこの試験では,院外心停止患者において,電気的除細動抵抗性の心室細動または無脈性心室頻拍に対し,アミオダロン,リドカイン,プラセボのいずれかを投与した.生存退院率に群間で有意差は認められなかった.
-
バングラデシュにおける経口コレラワクチンの単回接種
Single-Dose Oral Cholera Vaccine in Bangladesh地域内で流行が拡大しているコレラに対して,容易に配備可能なワクチンの開発は優先度が高い.このバングラデシュからの報告では,コレラが高度に流行している地域での経口不活化ワクチンの単回接種の評価を行っている.
-
母乳栄養児におけるアレルゲン食品の無作為化試験
Randomized Trial of Allergenic Foods in Breast-Fed Infantsアレルギーに関連する頻度が高い食品 6 品目を生後 3 ヵ月または 6 ヵ月の児の食事に導入した.intention-to-treat 解析では,食物アレルギーの有病率に対する早期導入による利益は認められなかったが,per-protocol 解析では差が認められた.
-
心臓手術における周術期のロスバスタチン
Perioperative Rosuvastatin in Cardiac Surgery心臓手術を受ける患者をロスバスタチン群とプラセボ群に無作為に割り付けた.術後心房細動の発生率,トロポニン放出曲線下面積に群間で有意差は認められなかった.急性腎障害はロスバスタチン群でより多く認められた.
-
潰瘍性大腸炎に対するオザニモド療法
Ozanimod Treatment for Ulcerative Colitis潰瘍性大腸炎患者を対象とした,スフィンゴシン-1-リン酸受容体のサブタイプ 1 および 5 の経口アゴニストであるオザニモドの第 2 相プラセボ対照試験において,オザニモド投与例では,8 週の時点での臨床的寛解率がわずかに高かった.
CLINICAL PROBLEM-SOLVING
-
見る人の目
Eye of the Beholder47 歳の男性が,3 日間続く左眼周囲の腫脹と咽頭の閉塞感で救急外来診療所を受診した.固形物の嚥下が困難になり,食物が喉につかえるような感覚があった.
PERSPECTIVE
-
独房監禁政策を改革する
Reforming Solitary-Confinement Policy米国の医療従事者は,刑事政策立案者と共同で,独房監禁のような矯正措置の根底にある健康関連有害リスクを評価することができる.このような協力関係の有力なモデルがノルウェーに存在する.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
-
花弁状白内障
Petaloid Cataract30 歳の男性が,左眼に視力低下をきたし受診した.3 ヵ月前,ヘルメットを着用せずに自転車に乗っていたときに起きた衝突事故で,左眼に振盪症と外傷を負った.細隙灯検査で,「花弁」状の白濁が認められた.
CLINICAL PRACTICE AUDIO
-
腰椎椎間板ヘルニア
Herniated Lumbar Intervertebral Disk坐骨神経痛の主な原因である椎間板ヘルニアによる疼痛は通常,保存療法により数週間以内に消失する.坐骨神経痛を 6 週間有する患者では,保存療法よりも手術のほうが疼痛の軽減が速やかであるが,1 年の時点での転帰は同様である.
NEJM QUICK TAKE
-
EAT 試験
The EAT Study先行研究で,アレルギーリスクが高い乳児にピーナッツを早期に導入すると,アレルギーの発症が減少することが示された.しかし,その他のアレルゲン食品の早期導入にも同様の効果があるのであろうか? 最新の研究知見が短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
-
衝突する支払いモデル
Colliding Payment Models異なるメディケア支払いモデルに参加している複数の医療提供者から患者が治療を受けるとどうなるかについて,Robert Mechanic が論じている.