The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

年間購読お申込み
  • 目 次
  • This Week at NEJM.org

    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

November 10, 2016
Vol. 375 No. 19

This Week in the JOURNAL

ORIGINAL ARTICLES

  • 肺癌の一次治療としてのペムブロリズマブ
    Pembrolizumab as Initial Treatment in Lung Cancer

    未治療の進行非小細胞肺癌患者を対象とした無作為化試験で,ペムブロリズマブは,プラチナベース化学療法と比較して奏効率が高く,無増悪生存期間と全生存期間が長く,有害事象が少ないことに関連した.

  • 糖尿病患者におけるセマグルチドと心血管転帰
    Semaglutide and Cardiovascular Outcomes in Diabetes

    心血管リスクの高い 2 型糖尿病患者に,グルカゴン様ペプチド 1 アナログであるセマグルチドまたはプラセボを週 1 回投与した.心血管死亡,非致死的心筋梗塞,非致死的脳卒中のいずれかが初回発生した割合はセマグルチド群で有意に低かった.

  • 完全切除した III 期悪性黒色腫の術後補助療法としてのイピリムマブ
    Adjuvant Ipilimumab in Resected Stage III Melanoma

    III 期悪性黒色腫を外科的に切除した患者は再発のリスクが高い.5 年生存率は,イピリムマブ群でプラセボ群よりも 11 パーセントポイント高かったが(65% 対 54%),免疫関連毒性が多数認められた.

  • 治療抵抗性頭頸部癌に対するニボルマブ
    Nivolumab in Refractory Head and Neck Cancer

    プラチナ抵抗性頭頸部癌に対してニボルマブを投与した例では,標準単剤療法を施行した例と比較して生存期間が有意に延長した.ニボルマブのほうが奏効率も高く,QOL が維持された期間も長かった.

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 近視と頭蓋顔面・骨格の異常を呈する男児
    A Boy with Myopia and Craniofacial and Skeletal Abnormalities

    17 歳の男児が,近視,頭蓋顔面およびその他の骨格異常,漏斗胸で遺伝医学クリニックを受診した.眼科検査にて水晶体脱臼を認め,画像検査にて骨粗鬆症を認めた.診断検査が行われた.

CORRESPONDENCE

  • 性行為によらないジカウイルスの伝播
    Nonsexual Transmission of Zika Virus

    この投書は,ジカウイルスにより致死的感染症を発症し,ウイルス量の高かった患者からの,蚊の媒介にも性行為にもよらない伝播について報告している.

PERSPECTIVE

  • 個人健康予算
    Personal Health Budgets

    複雑なニーズを抱える人々に対し,より価値の高いケアをデザインするために,英国では個人健康予算という方法が用いられている.これにより,患者は自分が受けるケアを個別化することができ,在宅支援サービスだけでなく,より新しいサービスを幅広く利用できる.

Videos, Images, and Multimedia

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • 保冷剤で重症筋無力症を診断する
    Diagnosing Myasthenia Gravis with an Ice Pack

    保冷剤で重症筋無力症を診断する

    68 歳の男性が片側性眼瞼下垂を訴えて受診した.神経学的検査にて,持続的上方注視後に左眼瞼下垂を認めた.重症筋無力症が疑われ,左眼瞼に保冷剤を当てるアイステストが行われた.

CLINICAL PRACTICE AUDIO

  • 駆出率が保持された心不全
    Heart Failure with Preserved Ejection Fraction

    駆出率が保持された心不全患者の管理には,利尿薬,併存疾患の治療,有酸素運動,自己管理,疾患管理プログラムなどがあるが,駆出率が低下した症例に有効な薬剤の有用性は示されていない.

NEJM QUICK TAKE

  • セマグルチドと心血管リスク
    Semaglutide and Cardiovascular Risks

    セマグルチドと心血管リスク

    米国食品医薬品局(FDA)は,2 型糖尿病のすべての新薬について心血管リスクを評価するよう製薬会社に要請している.グルカゴン様ペプチド 1 アナログであるセマグルチドは血糖値を低下させるが,心血管リスクを増大させるのであろうか? 最新の研究知見が短い動画にまとめられている.

PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW

  • 仕事をより有意義なものにする
    Making Work More Meaningful

    David Rosenthal が,電子化時代が医師の満足度に及ぼす影響について論じている.