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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
September 28, 2017
Vol. 377 No. 13
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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動脈硬化性疾患におけるアナセトラピブ
Anacetrapib in Atherosclerotic Vascular Disease有効なスタチン療法を受けている動脈硬化性疾患患者を対象とした試験で,CETP 阻害薬アナセトラピブを投与する群に割り付けられた例は,プラセボを投与する群に割り付けられた例と比較して主要冠動脈イベントリスクが低かった.
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糖尿病におけるエキセナチドと心血管転帰
Exenatide and Cardiovascular Outcomes in Diabetes2 型糖尿病患者を,心血管疾患の既往の有無を問わず対象とした試験で,通常治療にエキセナチドの週 1 回投与を追加した場合と通常治療のみを行った場合とで,主要有害心血管イベントの発生率に群間で有意差は認められなかった.
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急性心筋梗塞が疑われる患者に対する酸素療法
Oxygen in Suspected Acute Myocardial Infarction登録に基づく無作為化臨床試験で,低酸素血症を認めない,急性心筋梗塞が疑われる患者 6,629 例を,酸素投与群と室内気吸入群に割り付けた.酸素投与を行っても 1 年全死因死亡率の低下はみられなかった.
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マントル細胞リンパ腫における移植後のリツキシマブ
Rituximab after Transplantation in Mantle-Cell Lymphomaマントル細胞リンパ腫患者において,免疫化学療法,および自家幹細胞移植後にリツキシマブを 2 ヵ月ごとに 3 年間投与することで,無増悪生存期間と全生存期間が延長した.
REVIEW ARTICLE
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赤血球輸血
Red-Cell Transfusion臨床研究の進歩によって血液製剤の使用が減ってきている.適切に使用することで,肺障害や循環過負荷の発生率が低下している.血液製剤中の感染性病原体の有無の検査により,伝播が減少している.
SPECIAL REPORT
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未来のためにグローバルヘルスに投資する
Investing in Global Health for Our Future全米アカデミーズのグローバルヘルス特別委員会は,世界規模での健康安全保障,絶え間ない感染性疾患の脅威,女性と子どもの救命と生活の質の向上,心血管系の健康増進・癌の予防を優先課題にすることを推奨している.
CLINICAL IMPLICATIONS OF BASIC RESEARCH
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mTORの発見にラスカー賞
Lasker Award for mTOR Discovery機構的ラパマイシン標的蛋白(mechanistic target of rapamycin:mTOR)は,ヒトの健康にとってきわめて重要な多数のシグナル経路の下流エフェクターである.2017 年のアルバート・ラスカー基礎医学研究賞は,その発見の功績を称え授与される.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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イーグル症候群
Eagle’s Syndrome35 歳の男性が,頸部の鋭い痛みと喉の異物感を訴えて受診した.CT にて両側茎状突起の過長を認め,イーグル症候群の診断が下された.
CLINICAL DECISIONS
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予防的対側乳房切除
Contralateral Prophylactic Mastectomyトリプルネガティブ乳癌で,乳癌の家族歴があるが,BRCA1,BRCA2 の変異は陰性の患者に関するこの双方向の特集記事では,予防的対側乳房切除を勧めることを支持するエッセイと,勧めないことを支持するエッセイを添えて,1 例の症例を提示する.
NEJM QUICK TAKE
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心筋梗塞が疑われる患者に対する酸素療法の転帰
Outcomes with Oxygen in Suspected MI酸素療法は,急性心筋梗塞が疑われる患者にルーチンに推奨されてきたが,酸素の過剰投与は再灌流障害の要因になる可能性がある.酸素投与をルーチンに行う必要はあるだろうか? 新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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医学における機械学習
Machine Learning in MedicineZiad Obermeyer が,医師とコンピュータの連携が,医療の向上にどのように役立つかについて論じている.