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January 2, 1997 Vol. 336 No. 1

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妊娠 30 週未満で生まれた新生児の神経学的発達に及ぼすサイロキシン補充療法の効果
EFFECTS OF THYROXINE SUPPLEMENTATION ON NEUROLOGIC DEVELOPMENT IN INFANTS BORN AT LESS THAN 30 WEEKS' GESTATION

A.G. van Wassenaer and Others

背景

生後 1 週目に一過性の低サイロキシン血症を示す未熟児は,発育遅延および神経学的機能障害を起すことがある.この期間におけるサイロキシン治療が発育転帰を改善させるか否かはわかっていない.

方 法

われわれは,妊娠 30 週未満で生まれた幼児 200 人においてサイロキシン補充療法に関する無作為プラセボ比較二重盲検臨床試験を実施した.サイロキシン(8 μg/kg 出生体重)またはプラセボを生後 12 時間から 24 時間のあいだに投与開始して 6 週間毎日投与した.血漿中の遊離サイロキシン濃度を生後 8 週目まで毎週測定した.Bayley の知的および精神運動発育指数のスコア(the Bayley Mental and Psychomotor Development Indexes)および神経機能を生後 6,12 および 24 ヵ月で評価した(未熟度に関して補正).

結 果

退院時期までの死亡率および罹患率は試験群のあいだで同程度であった.新生児 157 人が生後 24 ヵ月の状態を評価できた.全体的に,知的および精神運動スコアはいかなる時期にも試験群のあいだで有意差はなく,また異常な神経学的転帰の発生率も有意差はなかった.妊娠 27 週未満で生まれたサイロキシン治療群の新生児の Bayley 精神発育指数のスコアは,生後 24 ヵ月の時点で同様の妊娠週で生まれたプラセボ群の新生児のスコアより 18 ポイント高かった(p=0.01);妊娠 27 週以降に生まれたサイロキシン治療新生児では,知的発育スコアはプラセボ群の新生児のスコアより 10 ポイント低かった(p=0.03).血漿中の初回遊離サイロキシン濃度と治療効果とのあいだに相関はなかった.

結 論

妊娠 30 週未満で生まれた新生児において,サイロキシン補充療法は 24 ヵ月での発育転帰を改善しない.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 1997; 336 : 21 - 6. )