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June 10, 1999 Vol. 340 No. 23

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男性の葉巻喫煙が心血管疾患,慢性閉塞性肺疾患,癌のリスクに及ぼす影響
Effect of Cigar Smoking on the Risk of Cardiovascular Disease, Chronic Obstructive Pulmonary Disease, and Cancer in Men

C. IRIBARREN, I.S. TEKAWA, S. SIDNEY, AND G.D. FRIEDMAN

背景

米国における葉巻たばこの売り上げは,1993 年以降,増加している.葉巻喫煙は,ある種の癌と慢性閉塞性肺疾患(COPD)の危険因子の一つとして知られている.しかし,葉巻喫煙と心血管疾患の関係は,紙巻きたばこの喫煙と心血管疾患との関連とは異なり,明確には確立されていない.

方 法

カイザーパーマネンテ健康保険(Kaiser Permanente health plan)に加入し,これまでに紙巻きたばこを吸ったことがなく,その時点でパイプ喫煙をしていないと回答した男性で,ベースライン(1964~73 年)の年齢が 30~85 歳の男性,17,774 例を対象としたコホート研究を実施した.葉巻喫煙者(1,546 例)と非喫煙者(16,228 例)に対して,1971 年から追跡調査を開始し,重大な心血管疾患あるいは COPD による初回入院あるいは死亡に関しては 1995 年末まで,また癌の診断に関しては 1996 年末まで調査を継続した.

結 果

多変量解析において,葉巻喫煙者は,非喫煙者と比較して,冠動脈疾患(相対リスク,1.27;95%信頼区間,1.12~1.45),COPD(相対リスク,1.45;95%信頼区間,1.10~1.91),および上気道-上部消化管の癌(相対リスク,2.02;95%信頼区間,1.01~4.06)と肺癌(相対リスク,2.14;95%信頼区間,1.12~4.11)のリスクが高く,しかも用量反応的であることを示す結果が得られた.口腔咽頭癌と上気道-上部消化管の癌のリスクに関しては,葉巻喫煙と飲酒とのあいだに相乗的な関連が示唆された.

結 論

習慣的な葉巻喫煙は,他の危険因子とは独立して,冠動脈疾患,COPD,および上気道-上部消化管癌と肺癌のリスクを上昇させる.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 1999; 340 : 1773 - 80. )