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February 25, 1999 Vol. 340 No. 8

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周産期の転帰に対する妊娠間隔の影響
EFFECT OF THE INTERVAL BETWEEN PREGNANCIES ON PERINATAL OUTCOMES

B.-P. ZHU, R.T. ROLFS, B.E. NANGLE, AND J.M. HORAN

背景

妊娠間隔が短いことは,周産期の有害な転帰に関連していると考えられている.しかしながら,この関連性は,母体年齢,社会経済学的状態,および妊娠分娩歴などの他のリスク因子との関連によるものかどうかはわかっていない.

方 法

1989~96 年までにユタ州で経産婦に単一生児として産まれた 173,205 例の乳児の出生証明書のデータを解析するという方法で,妊娠間隔の評価を,低出生体重,早産,および妊娠期間に対しての低体重との関連という観点から行った.

結 果

前回の生児出産から 18~23 ヵ月後に妊娠した乳児は,周産期の有害転帰のリスクがもっとも低かった;すなわち,妊娠間隔がこれよりも短くても長くてもリスクは高くなった.これらの関連性は,16 項目の生物学的,社会人口統計学的,および行動学的なリスク因子でデータを層別して,それらの因子で調整しても認められた.ロジスティック回帰を用いて 16 項目のすべてのリスク因子で調整すると,前回の生児出産から 18 ~ 23 ヵ月後に妊娠した乳児と比較したときの 6 ヵ月未満で妊娠した乳児のオッズ比は,低出生体重が 1.4(95%信頼区間,1.3~1.6),早産が 1.4(95%信頼区間,1.3~1.5),および妊娠期間に対しての低体重が 1.3(95%信頼区間,1.2~1.4)であった;また,前回の生児出産から 120 ヵ月以上経過してから妊娠した乳児では,これらの三つの有害転帰のオッズ比は,それぞれ 2.0(95%信頼区間,1.7~2.4),1.5(95%信頼区間,1.3~1.7),および 1.8(95%信頼区間,1.6~2.0)であった.

結 論

周産期の有害な転帰を防ぐための最適な妊娠間隔は 18~23 ヵ月である.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 1999; 340 : 589 - 94. )