The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

December 7, 2000 Vol. 343 No. 23

卵管避妊手術後における月経異常のリスク
The Risk of Menstrual Abnormalities after Tubal Sterilization

H.B.PETERSON AND OTHERS

背景

 卵管結紮後月経異常症候群が存在するか否か数十年も議論されている.避妊手術に関する米国共同再評価(the U.S. Collaborative Review of Sterilization)のデータを用いて,卵管避妊手術を受けた女性のほうが,受けなかった女性よりも,持続性の月経異常が出現する可能性が高いか否かを調べた.

方 法

 この多施設共同の前向きコホート研究では,卵管避妊手術を受けた女性 9,514 例とパートナーが精管切除術を受けた女性 573 例を対象として,1 年ごとの電話による聞き取り調査によって 5 年間の追跡調査を行った.避妊手術前および追跡調査において,すべての女性に,月経周期の六つの特性について同じ質問を行った.月経の持続的な変化が現れるリスクは,多重ロジステック回帰分析を用いて評価した.

結 果

 避妊手術を受けた女性のほうが,受けなかった女性よりも,月経間の出血や月経周期の長さの持続的な変化を報告する傾向が高いということはなかった.避妊手術を受けた女性は,出血日数が短くなり(オッズ比,2.4; 95%信頼区間,1.1 ~ 5.2),出血量(オッズ比,1.5; 95%信頼区間,1.1 ~ 2.0)と月経痛(オッズ比,1.3; 95%信頼区間,1.0 ~ 1.8)が少なくなり,さらに月経周期が不順になる(オッズ比,1.6; 95%信頼区間,1.1 ~ 2.3)ようであった.避妊手術前のベースライン時において出血量が非常に多かった女性では,避妊手術を受けた女性のほうが,受けなかった女性よりも,出血が少なくなったと報告する傾向にあった(45% 対 33%,p = 0.03).

結 論

 卵管避妊手術を受けた女性は,他の女性よりも,月経異常になりやすいということはなさそうである.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2000; 343 : 1681 - 7. )