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January 17, 2002 Vol. 346 No. 3

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超低出生体重児が青年期を迎えた結果
Outcomes in Young Adulthod for Very-Low-Birth-Weight Infants

M. HACK AND OTHERS

背景

新生児集中治療の導入後数年以内に生まれた超低出生体重児(体重 1,500 g 未満)が現在青年期を迎えている.

方 法

われわれは,1977~79 年に生まれた超低出生体重児(平均出生体重 1,179 g;出生時の平均在胎週数 29.7 週)のうち生存した 242 人の集団と,同じクリーブランド住民から抽出した正常体重児 233 人の対照集団とを比較した.20 歳における教育水準,認知・学業成績,慢性疾患の割合と危険な行動をする割合を評価した.結果は性別と社会人口統計学的状態について補正した.

結 果

超低体重児は,正常体重児に比べ高校を卒業した割合が少なかった(74% 対 83%,p=0.04).超低体重の男性は,正常体重対照に比べて,中等教育以降の教育課程で学んだ割合が有意に低いようであった(30% 対 53%,p=0.002)が,女性にはそのような傾向はなかった.超低体重児群は,平均 IQ(87 対 92)および学業成績のスコアが低かった(どちらの比較においても p<0.001).神経感覚障害の割合(10% 対 1%未満,p<0.001)と正常以下の身長の割合(10% 対 5%,p=0.04)が高かった.また超低体重児群は,正常体重児群に比べて飲酒や薬物の使用がより少ないと報告されており,妊娠率も低かった;これらの差は,神経感覚障害のない例に限って比較した場合にも認められた.

結 論

超低出生体重に関連した教育上の不利は,青年期まで続く.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2002; 346 : 149 - 57. )