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October 14, 2004 Vol. 351 No. 16

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女性の成長パターンと乳癌のリスク
Growth Patterns and the Risk of Breast Cancer in Women

M. Ahlgren and Others

背景

成人期の身長と体格指数は,女性の乳癌のリスクに影響を及ぼす.これらの関連性に,胎児期の成長パターンや,小児期・青年期の成長が反映されているかどうかは明らかではない.

方 法

デンマーク人女性 117,415 人から成るコホート集団で,小児期の成長と乳癌のリスクの関連性を検討した.出生時体重,初潮年齢,毎年の身長と体重の測定値を,学校の健康記録より入手した.このデータを用いて個々の成長曲線を作成した.生死,初産年齢,出産経歴,乳癌の診断に関する情報は,全国的な記録と関連付けて収集した.

結 果

3,333,359 人・年の追跡調査中に,3,340 例の乳癌が診断された.出生時体重が重いこと,14 歳時の身長が高いこと,14 歳時の体格指数(BMI)が低いこと,もっとも成長が著しい時期を低年齢で迎えることは,乳癌の独立した危険因子であった.8 歳時の身長と思春期(8~14 歳)の身長増加も,乳癌と関連があった.寄与危険度は,出生時体重,14 歳時の身長,14 歳時の BMI,成長のピークを迎える年齢で,それぞれ 7%,15%,15%,9%であった.初潮年齢,初産年齢,出産経歴で補正しても影響はみられなかった.

結 論

出生時体重と小児期・青年期の成長は,乳癌のリスクに影響を与える.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2004; 351 : 1619 - 26. )