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February 3, 2005 Vol. 352 No. 5

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米国における水痘ワクチン接種実施後の水痘による死亡率の低下
Decline in Mortality Due to Varicella after Implementation of Varicella Vaccination in the United States

H.Q. Nguyen, A.O. Jumaan, and J.F. Seward

背景

水痘は,米国では 1995 年から予防できるようになった.能動的・受動的サーベイランスデータは,水痘が 1999 年から激減していることを示している.われわれは,水痘に関連した死亡率に対するワクチン接種プログラムの効果を評価するため,全米の死亡記録を調査した.

方 法

水痘が原死因または死亡に影響した要因と記載された死亡に関するデータを,1990~2001 年の,米国国立保健統計センターの複数の死因による死亡率データ(National Center for Health Statistics Multiple Cause-of-Death Mortality Data)から入手した.水痘による死亡件数および死亡率を,年齢,性別,人種,民族背景,出生地別に算出した.

結 果

水痘による死亡率は,1990~98 年に変動し,その後急激に低下した.1990~94 年の期間,水痘に関連した死亡件数の平均は年間 145 件(水痘は 105 件で原死因,40 件で寄与因子と記載)で,その後 1999~2001 年には年間 66 件に減少した.水痘が原死因と記載された死亡については,年齢による補正後,死亡率は 66%低下し,1990~94 年には年平均 100 万人当り 0.41 件であったのが,1999~2001 年には 0.14 件となった.(P<0.001).このような低下は,50 歳未満の全年齢群でみられ,1~4 歳の幼児でもっとも低下した(92%).さらに,1999~2001 年の期間までに,全人種・民族群における水痘による平均死亡率は人口 100 万人当り 0.15 件未満となったが,1990~94 年の期間には,白人で人口 100 万人当り 0.37 件,その他の人種で 100 万人当り 0.66 件に及んでいた.

結 論

米国における全小児を対象とした水痘ワクチン接種プログラムにより,水痘による死亡率が急激に低下した.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2005; 352 : 450 - 8. )